中日・平田良介外野手(34)が、4日に名古屋市内の球団事務所で戦力外通告を受けた。引退も選択肢にあったが結局、自由契約で現役続行を目指す道を選んだ〝理由〟が物議を醸している。

 他球団での現役続行を決断した最大の要因として、球団から〝盛大な引退セレモニー〟を用意してもらえないことを平田が訴えたからだ。退団会見では「すごく中日が好きで愛着もあるし、中日で引退をしたいと今でも思っているし、前々から思っていた。その中で自分が望んでいる選択肢ではなくて『盛大なセレモニーはできない』と言われた。たとえ話だが、Tシャツやタオルや映像が流れて僕がマウンド付近で話をする、それが自分の中での最後かなって思っていたので。『日にちもないし、準備ができない』と。自分の17年の野球人生の最後としては違うのかなと感じたので、それが最後の(決定的な)理由にはなった」と打ち明けた。

 中日で最後の試合となった9月17日のヤクルト戦(バンテリン)に代打で登場し、空振り三振を喫した後、立浪監督から直接、引退を打診されたという。「聞いた時はすぐなんだなと思った。成績も残せてないし、自分自身も今年がダメだったら引き際だと思っていた」とポツリ。

 球団OBは「引退まで覚悟していた平田がかわいそう。中日一筋で17年もやってきて、何とか本人の希望に沿う形で最後の花道を飾ってやれなかったものか…。今後、NPBのどこの球団も手を上げなければ、ファンへあいさつの機会もなく球界を去ることになってしまう」と同情する。

 一方で、昨季は打撃不振や7月に「異型狭心症」を発症するなど不本意な成績で終わったこともあり、チーム関係者は「病気のこともありながら、球団は今季も契約を結んで復活を期待したが、それに平田は応えられなかった。盛大な引退セレモニーをやってくれたら引退したのに…というのはちょっと違うと思う」と首をかしげた。

 平田は「中日は離れるが、あと1か月、2か月で自分が引退するのか、現役を続けられるのか、決まるが、今年、自分がスタメンを張った時の大きな声援は、一生忘れることはないです」と涙を流しながら語った。

 長年チームの主軸を張り、主将も経験。侍ジャパンにも選ばれた生え抜きの功労者は、しこりを残す形で球団を去ることになった。