ペナントレースの火を消すな! 2位・巨人は3日の広島戦(マツダ)に7―5で逆転勝ち。連敗を3で止め、どうにか借金生活突入を免れた。すでに自力優勝の可能性は消滅し、セ・リーグは首位を独走するヤクルトに誰も歯止めをかけられず〝1強5弱〟の構図。5日からそのヤクルトと対戦する原巨人に、本紙専属評論家の大下剛史氏は〝白旗厳禁〟を訴えた。
何とか踏みとどまった。敗れれば3位転落の土俵際で、3点を先制されながら坂本の2打席連続本塁打などで5回以降は毎回得点。5―5の同点に追いつかれた直後の8回には吉川が決勝の適時二塁打を放ち、8、9回を平内―大勢の無失点リレーで振り切った。
試合後の原辰徳監督(63)は4月19日以来、約2か月半ぶりに一発が飛び出した坂本に「まだ5本?(今季が)終わってみたら25本、30本ぐらい打っているよ」と予告。ただ、満面の笑みを浮かべることはなく「一つ勝ったからといって、手放しで喜ぶわけにはいかんでしょ」と戒めた。
それも当然かもしれない。首位ヤクルトの快進撃が止まらない一方で、2位以下の5球団は混戦模様。各チームの自力Vの可能性が次々となくなり、もはや逆立ちしても追いつけないほどの大差をつけられている。そんな中で巨人は本拠地・東京ドームに戻ってヤクルトを迎え撃つ。今回の3連戦を現地で見届けた大下氏は「このチーム状態では優勝は厳しいだろう」とした上で「今こそ巨人はネジを締め直さなければならない」と声を大にした。
「優勝チームが確定するまで、どういう状況であろうが首位を目指すんだと全力でやらなければ絶対にダメだ。首位を目指さないチームは落ちていく。2位を狙う、CS進出を狙うといったことでネジを緩めれば、チームというものは二度と元には戻らなくなる。仮にCSに出られたとしても、もう一度締めることはできない。それどころか、来季以降も締められなくなる。勝負事とはそういうものだ」
巨人の歴史上、限界点はすでに超えている。ヤクルトとは今季最大の13・5ゲーム差。過去をさかのぼっても、2008年に13ゲーム差をひっくり返した以上の前例はない。それだけに、常勝を義務づけられた巨人であっても超異例の〝白旗〟を掲げても不思議ではない。だが、大下氏の見解は「断固NO」。前を見てもツバメの姿は見当たらず、雲をつかむような戦いとなるが、逆転Vが可能かどうかは別として一戦必勝でベストを尽くす以外にないという。
原監督も「ペナントレースはまだ長い。これから熱くなるわけだから。悲観的に捉えるということをする必要はない。むしろ、してはいけない」と号令をかけている。2年ぶりのV奪回は極めて苦しい状況ではあるが、ナインも奇跡を信じて前へ進むしかない。












