ロッテ・佐々木朗希投手(20)が19日の楽天戦(楽天生命)に先発し、6回5失点ながら打線の援護もあり、後半戦初白星となる7勝目(3敗)をマークした。とはいえ、前半戦は史上最年少の完全試合達成など〝無双状態〟だった怪物右腕にしては、物足りない投球内容がこのところ続いている。何が起きているのか。球団OBからは「完全バッテリー解散」の可能性を指摘する声も上がっている。


 今季16試合目となった先発登板は、6回95球を投げて5安打5失点。奪った三振は6、最速は161キロだった。〝らしく〟なかったのは、茂木、浅村、鈴木に、それぞれ豪快な一発を喫したこと。1試合3被弾はプロ入り後、初めてで、降板後は「失投が多くて長打を打たれてしまうことも多かった。しっかり修正したい」と反省しきりだった。当初の登板予定だった17日のオリックス戦が雨天中止となり、スライド登板の影響もあっただろうが、後半戦3試合目の登板も、精彩を欠く内容となってしまった。

 しかし、佐々木朗自身の体調に問題があるわけではない。懸念材料を挙げるとすれば、7月1日の楽天戦で4回降板を余儀なくされた「指のマメ」だが、これも現時点においては投球に影響がない状況だという。

 では、どこに問題があるのか。球団OBの一人は「佐々木朗自身の体調やマメの問題がないとなれば、気分転換の意味合いを込めて一度捕手を代えてみるのも手では」としてこう続けた。

「今季は開幕からプロ1年目の松川とバッテリーを組み続けている。佐々木自身もキャンプから松川とコミュニケーションを取りながら、自身の投球を理解させようとしていた。そう考えれば2人の相性がいいのは疑いようがない。実際に完全試合を達成しているし、佐々木も松川と組んだ方が投げやすいはず。ただ、捕手が固定されると、相手ベンチや打者に配球を読まれる傾向が強まる。一度、松川とのバッテリーを解消して、別の捕手と組ませるのもいい。捕手が代われば、自然と配球も変わり、結果的に佐々木の投球幅を増やすことにもつながる可能性がありますから」

 松川はこの日、ロッテ1点ビハインドの6回二死満塁の場面で走者一掃の逆転二塁打を放つなど、佐々木朗を打撃面でも援護。この殊勲打に佐々木朗は「泣きそうになった」とベンチでガッツポーズして喜ぶなど、怪物の女房役としてこれ以上ない存在になりつつある。だが、配球面に関してはやはりプロ1年目。経験豊富な他捕手と比べれば学ぶべきことはある。

 佐々木朗のさらなる飛躍に向けた、荒治療とも言える恋女房・松川との〝短期間別居生活〟。改めて松川の良さを再認識できるなど、新たな発見があるかもしれない。井口監督の決断はいかに。

【楽天にクセ見抜かれた?】この日の佐々木朗の投球内容を、ネット裏の評論家はどう見たのか。

 本紙評論家の得津高宏氏は「勝ちはしましたけど、本塁打を3本も打たれるとは…。楽天には前回もやられていますし、だいぶ研究されている気はしますね。もちろん慣れというのもあるんでしょうが、何かクセなどがバレているのかもしれません」と、これで2試合連続5失点となった、楽天打線の〝朗希攻略法〟にやられている可能性を指摘した。

 一方、現在の佐々木朗の状態については「気になったのは、走者を置いた場面でのクイック投球時。左打者相手だと外角に抜けるボールが目立っていました。夏場の疲れもあるのでしょう。これまでは狙われても打ち取れていた真っすぐが、とらえられている。秋口になって涼しくなってくればまた、春先のようなピッチングが戻ってくるのでは」と話した。