5月に入り、球界最高峰の先発陣が名を連ねた〝難敵ウイーク〟を6戦全勝したソフトバンク。特に連勝中は攻撃陣が好調だった。先週3日からのオリックス、ロッテとの6連戦。相手先発はオリックスが山本、宮城、ワゲスパック、ロッテが佐々木朗、石川、ロメロというローテーションだった。

 強敵にひるむことなく、安打を重ねたのが売り出し中の3年目・柳町達外野手(25)だった。先月末から打撃好調で先週の6連戦も26打数9安打。規定打席には14打席届いていないが、今季ここまで打率3割6分9厘とブレークしている。一線級の投手を相手にしても崩れるどころか、好調を持続。その要因を長谷川打撃コーチはこう解説する。

「試合に出て投手の球の速さだったりを体が感じ始めたんで、ゲームの中でどんどんスイングスピードを上げていっているのを感じる。試合の中で目で見た球に体が反応してスイングするが、そういったところでいい投手、いい球を見ているんで、よりスイングがそっち方向に引っ張られる。反応しないといけないってなるんで、スイングスピードは上がっている」

 本格派の山本、佐々木朗は言わずもがな、その他の投手も力のある投手ばかりだった。長谷川コーチの言葉を借りれば、柳町の打撃がより磨かれた1週間だったことが分かる。この分析が当てはまるのは、柳町だけではない。チーム関係者は「他の選手にも同じことが言える」と同調する。

〝難敵6連戦〟の安打数は11―13―9―14―20―13。山本、佐々木朗が登板した翌日の試合で、そのカードの最多安打をマークしたことも興味深かった。

 10日の西武戦(宮崎)が雨天中止となった直後、藤本監督は「調子のいい選手は1日空くのと2日空くのとで全然違う。打つ方は絶対やりたかったと思う」と恨めしそうに語った。球界最高峰の投手を含む難敵揃いの中で、ブラッシュアップされた鷹打線。打撃にはおのおのにメカニズムがあって、ずっと続くわけではないだろうが、難敵ウイークでは勝つ以外にも大きな副産物が生まれていた。