泥まみれで掴んだ今季初完封だ。広島は10日の阪神戦(甲子園)に3―0で快勝。立役者は、昨年9月21日の巨人戦以来の完封シャットアウト投球を演じた床田寛樹投手(27)だ。
「真っすぐの感覚がすごい良かった。真っすぐ主体でいけました」と、立ち上がりから140キロ台後半の直球と、もう一つの武器・ツーシームが冴えわたった。
試合は阪神先発・西勇との投手戦。無得点迎えた5回には、打者としても奮闘した。二死から左前打で出塁。続く中村健の左前打で、三塁を伺おうと二塁ベースを蹴ったが、バランスを崩して二、三塁間で前のめりで転倒。慌てて二塁へ帰塁する場面は「コケてバリ恥ずかしかった」と振り返った。
この回が終了後、床田は一時、ベンチ裏に下がり5回裏の阪神の攻撃前には「治療中」のアナウンスがあり、試合がストップ。試合後「ヘルペスができてて、髭を剃れなくて。砂まみれになって(タオルで)拭いたら血が出ました」と、口元にあった〝できもの〟が潰れ、その応急処置のための〝中断〟だったという。
一連のこのプレーで、投手としてはユニホームは泥まみれの〝レアな姿〟になったが、投球自体は変わらず。3点リードの9回は無死からの連打でピンチを背負ったが「前回も、その前も(完投せずにマウンドを)途中で降りたので、同じようになりたくなかった」と最後の気迫を振り絞り、126球を投げ切った。
佐々岡真司監督(54)も「ほんと、よく投げてくれたと思います」と手放しで左腕をたたえた。
阪神打線を散発5安打、自身の2度目の完封で、セトップに並ぶ今季4勝目を挙げた。ヒーローインタビューでは「最後はちょっと疲れたんですけど、何とか投げ切れてよかった」とニッコリ。登板前にあった口周りの〝つきもの〟がとれ、試合前以上に男前に見えたのは気のせいではないかもしれない。










