西武・若林楽人外野手(24)の復帰メドについて、辻発彦監督(63)が明確な答えを出せずにいる。

 昨年6月の左ヒザ前十字靭帯再建術からおよそ10か月が経過し、現在はリハビリの最終段階。19、20日のロッテ戦(ベルーナ)では試合前の全体練習に合流し現状を指揮官がチェックした。

 辻監督は若林の現状での一軍昇格について「難しいな、難しい。一軍にいたら(レギュラーで)使っちゃうし、ずっとどういうふうに使っていこうか考えているところ。ここで無理をさせてケガをすると、本当に彼の野球人生に関わることになるかもしれない。そこはもうあせらずと思っている。本人は『大丈夫』と言っているけども、ちょっとそれは考えます」。何をもって昇格の基準とし、若林に何を期待するかの判断に迷っている現状を打ち明けた。

 ルーキーイヤーだった昨年、わずか44試合で20盗塁を成功させたスピードスター。相手バッテリーの警戒をものともせず次の塁を奪う姿勢は、味方ベンチに勇気を与え相手バッテリーの打者への集中力を削いだ。

 今季の二軍戦では、いまだ盗塁企画はなし。3月の教育リーグで一度成功したものも関係者が「走れるかどうかの確認をしただけ。二軍の捕手だから成功したが一軍ならアウトのタイミング」と振り返るように、若林本来の武器が使用可能かどうかは誰にも分からない。

 ここまで苦しいリハビリに耐え大ケガを克服してきた若林本人に、一軍の緊迫した場面で相手の警戒網を突破し、手術した左ヒザをたたんでスライディングを実行する勇気があるのかどうか。

 辻監督の判断基準が故障前と同様のプレーにあるのなら…。まずは二軍で証明する必要がありそうだ。