飛躍のカギは“レーダー兵器”だった――。エンゼルスの大谷翔平投手(27)は今季、投打の二刀流でメジャーを席巻し、満票でア・リーグMVPに初選出された。投手では9勝2敗、防御率3・18、156奪三振、打者では打率2割5分7厘、46本塁打、100打点、26盗塁と球史に残るシーズンだった。米スポーツサイトのヘイロー・ハングアウトは「大谷翔平投手の記録的なシーズンと健康の秘訣」と題する記事を掲載した。

 大谷は昨オフ、ワシントン州シアトルの野球トレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」を訪問して、ルーティンを見直した。重さのあるプライオボールを登板前の練習に取り入れたのだ。フォーム矯正と同時に球速アップの効果があるとされ、ドジャースのクレイトン・カーショーやホワイトソックスのルーカス・ジオリトら、トップクラスの投手も行っている。

 大リーグや米スポーツ専門局ESPNで投球アナリストを務める“

ピッチングニンジャ”の愛称で知られるロブ・フリードマン氏は水原一平通訳が投球練習中に大谷の後ろで構える球速を測る小型のポケットレーダーに着目した。「自分の意図がしっかり腕の振りに反映されているかを確認している」「(大谷は)ポケットレーダーを(球速よりも)力加減の一貫性を確保することに使用している」と指摘。球速を測る機器を本来の目的ではない継続性を維持するために使用するのは新しい試みと驚いている。

 同サイトは、右ヒジに負担のかからない“正しい”フォームを身に付けたことが制球を安定させ、オールスター戦後の10登板で5勝1敗、防御率2・84の好結果につながったと分析した。当然、打撃にもプラスに働いただろう。

 小さな機器で大きな成果を手にした大谷。今後、取り入れる投手が増えるかもしれない。