女子プロレス「スターダム」の10周年記念大会(3日、東京・日本武道館)で行われたワールド・オブ・スターダム選手権で、王者・林下詩美(22)が上谷沙弥(24)を下して3度目の防衛に成功した。

 この日唯一の生え抜き同士の対戦となった試合は、3年目の詩美が、躍動する1年後輩の挑戦者に序盤から苦戦。カナディアンデストロイヤーから、前哨戦で苦杯をなめさせられたスワンダイブ式のフランケンシュタイナーで追い込まれる。だが上谷必殺のフェニックススプラッシュをかわすと、トーチャーラックボムを決め、最後はBTボムで“スターダムの未来”を退けた。

“ビッグダディ”こと父の清志さん(55)をはじめ、林下一族が見守る前でベルトを防衛した詩美は「私と上谷が作る新時代のスターダム、楽しんでいただけましたか?これからも続くスターダムの歴史を私が輝かせていく」と誇らしげ。

 同じユニット「クイーンズ・クエスト」に所属し、さらに20年7月から12月まで保持していたタッグベルト、ゴッデス王座のパートナーを務めた盟友・上谷に苦しめられながらも、要所で戦前から予告していた厳しい攻めを見せたが「一杯食わされるところだった。最高峰のベルトをかけて戦うにふさわしい相手。また隣に立って、未来の希望の選手を育てたい」と今後を見据えた。

 なお試合後のリングにはビー・プレストリーが登場し挑戦を表明。これを詩美が受けて立ち、4月4日の横浜武道館大会での対戦が決定的となった。