今季のJリーグは“ベテラン切り”が加速するのか。

 J1浦和で主将を務めるGK西川周作(33)がウェブ会議形式で取材に応じた。新型コロナウイルス感染拡大で活動休止中だが「岡崎(慎司=33、ウエスカ)選手の家でできるトレーニングは自宅でも実践できる」と日本代表で同僚だったストライカーが動画で公開した練習メニューも取り入れながらコンディション維持に努めている。

 一方で、リーグ戦再開に向けて気になっているのが「降格なし」の特例ルールだ。「ベテランは、より一層頑張らないといけない。僕が監督だったら若手を使うチャンスだと考える。だから僕も含めてベテランの選手は、より危機感を持って生活している」と悩める胸中を語った。

 今季の降格なしの方針が決定した際、FC東京の長谷川健太監督(54)が「来年を見越して切り替えて若手を起用となってきたりすると思う」と語ったように、大胆な抜てきに打って出るチームが続出すると予想。それだけに押し出されるベテラン勢の率直な不安を西川は指摘したのだ。

 もちろん、浦和だけの問題ではない。Jクラブ関係者は「チームのバランスを考えるとベテランも必要。でもチャンスをつかんで台頭する若手が増えれば、そこは実力の世界だから」という。一気に世代交代が進むのか。経験者が意地を見せるのか。シ烈なバトルが繰り広げられる。