フットサル界で飛躍を遂げるスピードクイーンの素顔とは――。メットライフ生命女子Fリーグ2026―27シーズンが13日に開幕する。Fリーガーで注目度が急上昇しているのが、高尾茜利(27=西宮)だ。昨季は主将として、チームをリーグ2連覇&全日本選手権優勝に導き、クラブ初の2冠を達成した。そんな高尾が単独インタビューに応じ、フットサルとの出合いから日本代表への思い、オフの過ごし方などさまざまな話題を熱く語った。

笑顔でインタビューに応じた高尾茜利(左)
笑顔でインタビューに応じた高尾茜利(左)

 チームがリーグ連覇と2冠を達成した昨季に、高尾は選手間の投票で初めて主将を務めた。選出理由は「年齢や世代を考えてだと思うが、全然分からなくて」と語るが「選んでいただいたので、できることを常に考えて過ごした」と、試行錯誤を繰り返しながらチームをけん引した。

 競技との出合いは3歳。男子に混ざってボールを蹴り始め「福井出身で地域柄、冬はフットサル、夏はサッカーが当たり前の環境だった」と〝二刀流〟の日々を過ごした。小学6年時には、フットサルの全国大会「バーモントカップ」に史上初の女子単独チームで出場。当時フットサル女子日本代表を率いていた在原正明監督が来場しており、そこでの出合いが大きな転機となった。

 初めて女子代表チームの存在を知り「フットサルが、すごく世界に近く感じたというか。日本代表になる目標をここならかなえられると強く思い、フットサル一筋にしようと決めた」と思いがあふれた。2014年には代表候補キャンプで初招集され、徐々に代表にも定着。しかし、近年は代表から遠ざかり、昨秋のW杯(フィリピン)出場はかなわなかった。

 大舞台を逃し、高尾は「競技人生で挫折を味わったことはなかったが、昨季は初めて挫折を味わい、すごく苦しかった」と悔しさを吐露。それでも「再び立ち上がれたのは、4年後(次回W杯)を目指したいと思ったから。選手である限り、代表は目指すべき場所」と強い思いを抱く。そして代表復帰への道筋も描いている。「私の武器はスピード。この言葉一つでやってきたと言っても過言ではないので、改めてこれを誰にも負けないものにしたい」とさらに磨きをかける覚悟だ。

実は趣味も多彩な高尾茜利
実は趣味も多彩な高尾茜利

 リーグ屈指のスピードスターは、ピッチ外では意外な一面も。中学から読書好きで「ミステリーとか、心がざわざわする本ではなく、心が温まるような本を読む」と心を落ち着かせている。その他にも「チームメートや友達と出かけたら、カメラを持っていろいろな景色を撮る。洋服も韓国系や、いろいろな系統の服も好きで、おしゃれをして出かけることでリラックスしている」とさまざまな趣味を通じてオフも充実させている。

 こうしたピッチ外の様子をチームは積極的に発信。Fリーグ全体でも集客拡大を図っており、高尾はこれらの取り組みを「オフの様子を見て『この子がフットサルするの?』とか。そういうギャップも、女子フットサルには可能性があると思う。あまりSNSなどは得意ではないが、頑張って貢献したい」とファン拡大のきっかけづくりと捉えている。

 13日には新シーズンが開幕する。チームの3連覇や新規ファンの獲得、そして世界の舞台での活躍に向けて代表にも復帰するべく、さらなる飛躍を目指す。

開幕へ準備はバッチリだ
開幕へ準備はバッチリだ

 ☆たかお・あかり 1999年3月13日生まれ。福井県出身。3歳からフットサルとサッカーを始める。2011年にフットサルの全国大会「バーモントカップ」で、史上初の女子単独チームでの出場となった丸岡ラックガールズの一員としてプレー。14年の日本代表候補キャンプで初招集された。22年に福井丸岡から西宮へ移籍。昨季は自身初の主将を務めてチームをリーグ連覇に導いた。趣味は読書、カメラで写真を撮ること。身長153センチ、49キロ。