新日本プロレス「NEW JAPAN CUP」2回戦が12日愛知大会で行われ、ザック・セイバーJr.(34)がDOUKI(30)との鈴木軍同門対決を制して3回戦に駒を進めた。

 入場時にトぺ・スイシーダの奇襲を受けたザックは、得意の関節技で主導権を奪い返す。延髄蹴りをキャッチすると足首を決めながらハーフボストンに捕らえ、その後も多彩な足関節技で痛めつけていった。

 粘るDOUKIのデイブレイク(変型DDT)からイタリアンストレッチNо.32(変型腕固め)に捕獲されたザックだったが、これを脱出すると丸め技攻勢もカウント2で返していく。巧みな動きで背後に回り、両腕の動きを封じた上でスリーパーホールドからドラゴンスリーパーに移行。ロープに逃れようとするDOUKIの両足までつかんで決めてしまう複合関節技「クリメイションリリー」でギブアップを奪ってみせた。

 バックステージでザックは、18歳で単身メキシコにわたり鈴木軍のメンバーとして活躍するDOUKIを称賛。「最初の相手がヤングライオンでふざけたカップだと思ってたけど、今日を境に考えが変わったよ。ここでザック・セイバーJr.対DOUKIが実現するなんて、デイヴィッド・リンチが試合を組んだのか? やっと今年のカップが楽しくなってきたよ」と、史上最大48選手のエントリーを「質より量か?」と糾弾していたNJCへの考えを改めた。

 3回戦(17日、静岡)ではグレート―O―カーンとの対戦が決定した。「これに優勝すれば新日本で最強ってことになる。俺がIWGP世界ヘビー級王者になってもっと盛り上げていくぞ。海外に面白い(対戦相手)候補がたくさんいるんだけどな。でも今はあまり先走らないほうがいいな」と4年ぶり2度目のNJC制覇へ気を引き締めていた。