新日本プロレス「NEW JAPAN CUP」2回戦が10日山梨大会で行われ、棚橋弘至(45)がバッドラック・ファレ(40)を下し3回戦に進出した。

 156キロの巨体を誇るファレのパワーに苦しんだ棚橋は、古傷の右ヒザに集中砲火を浴びる。さらにはファレのセコンドに付いたチェーズ・オーエンズの妨害にもあうという〝三重苦〟の試合展開を強いられた。

 グラネード(変型首折り弾)を回避してボディースラムを決めて反撃に転じても、オーエンズの介入によりハイフライフローには行けない。バッドラックフォールをスリングブレイドで切り返してついに発射したハイフライフローも、クリーンヒット寸前でかわされて右ヒザを痛めてしまう。

 絶体絶命のピンチに陥った棚橋だったが、倒れ込んでいるところにつかみかかろうとしたファレの一瞬のスキを突いてサムソンクラッチで丸め込む。文字通り電光石火の3カウントを奪い、辛くも2回戦を突破した。

 試合後のリングでは「声援が出せなくても、皆さんの目、皆さんの顔、皆さんがそこにいるだけで俺たちは力が湧いてきます。だからね、今は我慢しようよ。いつの日か、みんながプロレスを心の底から楽しめる日を掴みに行きましょう」とファンに呼びかけエアギターのパフォーマンス。最後は「山梨の皆さん! 愛してま~す!」と絶叫し大会を締めくくったが、花道で小さな女の子が近寄ってきても感染症対策でタッチできない現状にバックステージで涙を流す一幕もあった。

 それでも最後は前を向いた。3回戦(15日、岡山)では内藤哲也との対戦が決定。「トーナメントの途中で当たるってのも、きっと今の俺が置かれてる状況なんだろうなと。ベルトもない。大きな結果も残してない。上等、上等。ここでアイツを倒せば、グッと優勝に近づく。何より、久しくやってないからさ。どう変わったのか、ちょっと見てやろうじゃない。あんまり下から行くとなんか調子に乗りそうだから、棚橋先輩が行きます」と力強く宣戦布告していた。