カリスマの狙いとは? 新日本プロレス「NEW JAPAN CUP(NJC)」2回戦(9日、後楽園ホール)で、ユニット「ストロングハーツ」率いるCIMA(44)が金丸義信(45)を撃破した。史上最多48選手がエントリーした今トーナメントで唯一の〝外敵〟は、自身の活躍で所属の新興団体「GLEAT」と盟友たちの未来を切り開く。

 金丸から左ヒザに集中砲火を浴びて苦戦を強いられたCIMAだが、ディープインパクトをドロップキックで迎撃し反撃開始。ウイスキーミストを狙われたところにトラースキックを決め、シュバインからのメテオラで3カウントを奪った。

 この勝利で後藤洋央紀の待つ3回戦(14日、高松)に進出。48選手の中で唯一新日本にレギュラー参戦していないCIMAにとって、NJCは大きな挑戦の場だ。

「GLEATが正式に旗を揚げたのは昨年の7月。実質1年たってない団体が、歴史ある団体のリングで試合をさせてもらうことが異例だと思ってます。オカダ(カズチカ)選手は日本最高峰のレスラーですから、たどり着けるのかとか、前王者の鷹木信悟もいますし。そういったものにCIMA含めてGLEAT、ストロングハーツがどこまで迫っていけるのか自分自身楽しみにしてます」

 もちろん自分だけではない。所属団体と盟友たちのために新たな扉をこじ開ける決意だ。「CIMAを見たことによって、(エル)リンダマン見たいぞ、T―Hawk見たいぞ、GLEATの誰々が見たいぞとなってもらいたい。僕がどういう試合、どういうインパクトを残すかによって、このすごろくが進んでいくのか、また振り出し地点に戻るのかがかかってると思いますので。リンダマンだったりT―Hawkにつなぐためにも、このすごろくは僕が25年のキャリアをかけてでも進めていく所存です」

 1日の日本武道館大会にはリンダマン、T―Hawkとのトリオで参戦を果たした。IWGPジュニアヘビー級王者エル・デスペラードがリンダマンとの対戦を熱望するなど新日本内でストロングハーツの存在感は日増しに高まっており、ファンからは「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」参戦を望む声もある。

 CIMAは「僕が見たいですよ、それは。GLEATで試合をしてるのも見たいですけど、彼らが新日本のリングで試合をしてるのは僕が見たいです」と目を輝かせた。

 そのためにもNJCで簡単に敗れるわけにはいかない。仲間との絆を胸に、過酷なトーナメントを勝ち進む。