新日本プロレスの石森太二(38)が、ジュニア2冠取りへ怪気炎を上げた。

 石森は23日後楽園大会でエル・ファンタズモ(34)と組みYOH(32)、SHO(31)組の持つIWGPジュニアタッグ王座に挑戦する。同王座を巡り何度も対戦してきた「ロッポンギ3K」への評価は手厳しい。「実力が伴ってないじゃん。言ってることも何も響かないんし。ジュニアタッグの価値がどんどん落ちてる」と切り捨てた。

 特に問題視するのが、左ヒザ負傷から4月に復帰したYOHだ。復帰後即ジュニアタッグ王座奪還を果たし、6月にはエル・デスペラードの持つIWGPジュニア王座に挑戦するなど順調にステップアップしているようにも見えるが、石森の見方は違う。「間も悪いし、一つひとつスピード感もないっていうか…。SHOの足を引っ張っている上に、引っ張ってる自覚がない。シングルも挑戦したけど、あんなもん復帰ボーナスでしょ。俺の方が先に挑戦表明してたのにさ」と口撃。相棒不在の間にシングル戦線で頭角を現していたSHOの成長は認めつつも「何をYOHに振り回されてるんだって。足の引っ張り合い。無理にタッグ続けようとしてんのかもしれないけど、SHOの魅力まで減っちゃってるよ」と、完全に王者組を見下した。

 その一方で7月10日札幌大会では、YOHに先を越されていたIWGPジュニア王座への挑戦も決定した。現王者のデスペラードは、負傷欠場中の高橋ヒロム(31)が王座返上した2月にジュニア2冠を達成し、いまや誰もが認める中心的存在となっている。石森は「あれは悔しかったかな。実力もあるし言葉もしっかりしてる。悔しいけど、俺に持ってないものを持ってるね」と、ジュニアタッグ王者組とは対照的に、こちらにはジェラシーをむき出しにする。

 デスペラードは自身を「暫定王者」と評しているが、石森は「俺は暫定なんて思ってない。本人はそう思ってるのかもしれないけど、俺はけがも実力のうちだと思っているから。けがしないのもプロだと思うし、治せるけがを治しておくのもプロだから」とキッパリ。「ヒロムが帰ってきた時にどっちが王者でいるのか。デスぺか俺かだと思ってる」と、王座奪回へ闘志を燃やした。

 発奮材料もあった。6月7日大阪城大会では、鷹木信悟(38)が業界最高峰王座のIWGP世界ヘビー級王座を初戴冠を果たした。石森は「同じ2018年に(新日本に)来て。鷹木はまだ3年たってないでしょ。あれを間近で見た時は、すげえと思いつつ悔しかったよ。同い年だし、あれにはめちゃめちゃ刺激受けたよ」と「昭和57年会」の活躍に奮起。タイトルマッチ2連戦に連勝し、新日本ジュニアの主役に返り咲く。