V奪回への切り札だ。ソフトバンクが日本海オセアンリーグの福井ネクサスエレファンツに所属する秋吉亮投手(33)を獲得することが15日に分かった。

 秋吉はヤクルト、日本ハムで通算379試合に登板し、71セーブ、78ホールドを記録。2017年には侍ジャパンに選出され、WBCでも活躍した実績十分のサイドスロー右腕だ。ヤクルトではルーキーイヤーから3年連続で60試合以上に登板。15、16年は70試合超えでリーグ最多登板を果たした。

 トレード移籍した日本ハムでも19年に守護神を任されて25セーブを挙げるなどブルペンを支えた。昨季は10試合の登板にとどまり日本ハムから〝ノンテンダーFA〟の形で自由契約となり、当時はNPB球団から声がかからなかったため独立リーグに舞台を移していた。

 ソフトバンクサイドもかねて秋吉に関心を持っており、独立リーグでの登板を継続調査でチェックしていた。直近では状態も右肩上がり。実績、経験ともに豊富な右腕にチームの〝救世主〟として白羽の矢を立てた。リリーフ投手は昨季からの補強ポイント。その上で中日からFAで獲得したセットアッパーの又吉克樹投手(31)が、8日の日本ハム戦(ペイペイ)で右足骨折により長期離脱となっていた。

 4年連続の日本一から一転、昨季は4位に低迷した。盤石を誇ったリリーフ陣が打ち込まれるケースも増えてきた。そんな中で経験豊富な秋吉の加入は大きい。V奪回へのキーマンとなるのは間違いない。