巨人・原辰徳監督(63)が2―9で大敗した12日の楽天戦(楽天生命)後、0―0で迎えた2回に昨年8月17日のヤクルト戦(神宮)以来となる1イニング一挙9点を失った投手陣に言及した。

 序盤に早々に主導権を明け渡した。先発・山崎伊は初回こそ無失点スタートとしたものの、まずは2回一死から辰己に先制ソロを被弾。その後も二死走者なしの場面から4連打を浴びて3失点。ここでプロ最短、2試合連続KOでマウンドを降りると、2番手・鍵谷へとスイッチした。

 なんとか悪い流れを断ち切りたい右腕だったが、浅村、島内へと二者連続四球を与える続く銀次に適時打を浴びて2失点。なおも二死一、二塁のピンチから再び辰己に1イニング2本目となる3ランを被弾し、チームはこの回だけで一挙9点を失う羽目となった。

 結局、6回にウォーカーが放った13号ソロなどで2点こそ返したものの、焼け石に水状態。序盤の大量失点が最後まで尾を引いた。

 原監督は背信投球となった山崎伊について「先発投手の責任というのは重いものでね。いい経験にしてもらわないといけませんね」とポツリ。桑田コーチも「技術的にも体力的にもそうですし、精神的にももう少しタフになれるように頑張ってもらいたいし、こちらも指導していきたいと思います」と今後の展望を語た。

 一方、急きょ後ろを任されて大量失点となった鍵谷へ、指揮官は「そりゃもう、なかなか抑えることはできないよね。やっぱり先発投手が機能しないと。あんなイニングにリリーバーが投げると思ってもいない状況だしね」と肩を持った。

 交流戦最終戦はあまりにも悔しい形で黒星。指揮官は「今日は甲子園の決勝戦のようなつもりで戦っていこうという事でスタートした」と語っていただけに、気持ちとは裏腹な重い敗戦となってしまった。