ここまで全試合に出場、5月7日以降の1か月は全試合で4番に座る阪神の主砲・佐藤輝明内野手(23)に「第1打席」の精度向上を期待する声が飛んでいる。

 声の主は元4番の球団OBで通算232本塁打、阪神、日本ハムで打撃コーチを歴任した柏原純一氏。甲子園での日本ハム戦を視察した柏原氏は「昨年のような好不調の波がない。打率も2割5分を切ることはないし、本当の意味で毎日、試合に出る資格がある打者になった」と評価する。6日現在、打率2割7分6厘、12本塁打、31打点。長打率も5割1分8厘で出塁率も3割3分2厘と、確実に進歩の足跡を刻んでいる。

 そんななか〝あえて〟の注文は「得点圏打率と1打席目」と柏原氏は言う。

 実際、1~4打席までの打率は第1打席が2割2分2厘と最も低いのに対し、第2打席は3割4分5厘と打席別で最も高い。

「それだけ打席での対応力が去年と比べて、上がっている証しでもあるけど、打率3割を狙うのなら、1打席目をもう少し上げたい。同じクリーンアップを打つ大山が好調だし、相手のマークが多少、甘くなるという点では今がチャンス。4番の打席が初回にくるということは、先制や試合の流れが絡む場面。ここで一本出すのと出さないでは、チームとしても大きな部分だしね」(柏原氏)

 そのためにできることは何か。

「もちろんやっていると思うけど『準備』だろうね。スコアラーからのデータを見て『相手が自分をどう攻めてくるか』を対戦前にインプットして、仕留めるべき球をイメージしてから打席に入る。それで、結果的にどうだったのか、を日々、更新して。交流戦は相手先発とはその日限りになるけど、リーグ戦が始まれば、これまでも対戦した先発との対戦のほうが多くなる。相手も同じように研究はしてくるだろうけど、自分がそれを上回ることができれば、必然的に1打席目の数字も上がると思う」

 得点圏打率はここまで2割1分9厘とやや苦戦気味でも、打点と本塁打はリーグ5位タイ。残り試合での軌道修正次第では、初タイトルの可能性も膨らみ、序盤で結果を残す試合が増えれば、チームの勢いにもつながる。これまで以上に佐藤輝のバットには大きな期待がかかる。