序盤の〝残塁地獄〟を挽回して、4連勝を飾った。ソフトバンクは5月31日の巨人との交流戦(東京ドーム)に3―1の逆転勝ち。リーグ最速30勝を飾り、楽天を抜いてパ・リーグ首位に浮上した。
序盤はチャンスをつくるも拙攻の連続。初回は一死三塁で柳田、グラシアルが連続三振に倒れて先制機を逸した。2回は二死一、三塁の好機をつくったが、9番・投手の石川が空振り三振。3回の無死一、三塁ではまたしても柳田、グラシアルが連続三振に終わり、続く中村晃も二ゴロに倒れた。序盤4回までの残塁数は「7」。嫌な流れを中盤まで引きずり、6回途中1失点と粘った石川を援護できなかった。
巨人の一軍初先発・アンドリースから最後の一本を出せなかった攻撃陣。それでも降板後に潮目が変わった。流れを変えたのは1点を追う7回、一死から代打で登場のデスパイネ。藤本監督が「代打の1番手」と信頼を寄せる35歳のキューバ砲は、右翼フェンス直撃の二塁打でチャンスメーク。俊足が自慢の野村勇が代走に送られると、続く三森が右前適時打を放って同点に追いついた。8回は相手失策が絡んで二死二塁とし、代打・明石が今季初安打となる右中間を破る殊勲の適時三塁打。9回には中村晃が左前適時打で、貴重な追加点を叩き出した。
チームを勝利に導く決勝打の明石は、2003年ドラフト4位入団で野手最後のダイエー戦士。プロ19年目の36歳は「何十年やってますが、勝ち越しタイムリーはうれしいです」と柔和に笑った。
試合後、藤本監督は「序盤なかなか打てなかったという反省点はあるが、後半に代打で(起用した)ベテランが打ってくれたのが大きい。こういう接戦のゲームはベテランが頼りになる」と突破口を切り開いたデスパイネ、試合を決める一打を放った明石の胆力を絶賛。さらに「(出場はなかったが)マッチ(松田)もしっかりバットを振って控えていた。この辺は交流戦ならではのベテラン(の存在感)じゃないかな」と、豊富な勝負手に自信を見せた。
巨人OBの王球団会長、さらには総帥・孫正義オーナーが訪れた御前試合で、地力を発揮したソフトバンク。主砲・柳田がプロ野球ワーストタイの1試合5三振を喫する珍しいゲームでもあったが、ベンチに控える実績あるベテランたちがすべてを丸く収めてみせた。












