阪神は10日の広島戦(甲子園)に0―3で敗戦。38試合消化時点で早くも10度目のシャットアウト負けを喫してしまった。先発・西勇は6回2失点とゲームをつくったが、打線の援護に恵まれず3敗目。チームは今季の対広島戦戦績を0勝6敗1分けとした。

 投手陣が奮闘も、チーム総得点108とセ・ワーストの打線が見殺し――。同じ相手に同じ負け方を何度も繰り返す、今年の矢野阪神を象徴するかの一戦だ。打力強化のため阪神首脳陣は、右足のコンディション不良で戦線離脱していたマルテを「3番・一塁」として先発起用。ファームで3試合しか調整出場できていなかった助っ人を〝見切り発車〟覚悟で昇格させたが、結果は空三振、左飛、空三振、中飛の4タコ…。現実はやはり甘くなかった。

 5月に入っても上位浮上どころか最下位脱出の芽すらみえてこない現状に矢野監督も天を仰ぐ。「ずっと一緒(の負け方)やね。投手を責めるような試合ではない。(打者)みんなの状態が上がってこないと線にならない。投手が頑張ってくれているだけにね」と力なく振り返るしかなかった。