田沢純一の指名漏れは「妥当な結果」 NPB入りを自ら遠ざけた〝言動〟と〝数字〟

2020年10月27日 05時15分

レッドソックスなどメジャーで活躍した田沢

【2020ドラフト会議】元メジャー世界一右腕を待ち受けていた現実は想像以上に厳しかった。ルートインBCリーグ・埼玉武蔵ヒートベアーズの田沢純一投手(34)は26日のドラフト会議で、まさかの「指名なし」に終わった。

 埼玉・熊谷市内の球団関連施設には会見場が設けられたが、支配下、育成ともに田沢の名前は最後まで呼ばれず微妙な空気が充満した。別室で待機していた田沢は最後まで会見場に姿を現さなかった。

 会見場に3時間以上も座り続けていた今井球団代表はドラフト会議終了後に「本当に残念な結果になったとしか申し上げられない」と沈痛な面持ちでコメントした。

 2008年にNPBのドラフト指名を拒否し、レッドソックスと3年契約を締結。13年にはセットアッパーとしてチームを世界一に導くなど田沢の実績は申し分ない。NPB復帰への大きな弊害となっていた、いわゆる「田沢ルール」も今年9月に撤廃され、お膳立ては整ったはずだった。球界関係者の間では「上位指名は難しいだろうが、4位以下なら複数球団が指名するだろう」との声も飛び交っていただけに意外な結末と言えるかもしれない。

 だが、ア・リーグ球団のスカウトは「厳しい言い方ですが妥当な結果」とし、こう続けた。

「独立リーグでプレーする田沢の投球を見たが、日本のマウンドとボールにアジャストできていないように感じられた。NPBの各球団は即戦力として獲得するにはリスクが高過ぎると判断したのだろう。年齢も来年35歳と若くない。しかも彼の言動には今もメジャー復帰を諦めていないフシが感じられ、獲得する側からはどうしても『腰掛けでプレーするつもりなのか』といううがった見方をされる。こうした数々の要素がマイナスとなったのは間違いない」

 今年7月からプレーした独立リーグでの成績は16試合登板で通算16イニングを投げ、2勝0敗、防御率3・94。この数字に関しても、前出のスカウトは「このレベルで防御率がほぼ4点台では厳しい」と言う。

 今後は独立リーグ残留かMLB再挑戦、もしくは引退の三択となる。田沢が野球人生の大きな岐路に立たされた。