来日2年目を迎えた「大王」こと日本ハムの王柏融外野手(ワン・ボーロン=27)に、再度の二軍降格のリミットが迫っている。

 今季は開幕一軍スタートを決めたものの、不振のため7月26日に登録抹消。8月18日に一軍に戻ってきたものの、ここまで46打数7安打の打率1割5分2厘と低空飛行が続いている。ここ数試合は代打での出場が続いており、首脳陣が期待するポテンシャルは十分に発揮できていない。

 最近のチームは打線が好調で、外野の定位置は近藤、西川、大田と付け入るスキもない。近藤がDHの際にポジションが空くこともあるが、杉谷や松本ら、王柏融よりも結果を残している選手がいるため、先発出場は8月23日の楽天戦以来ないのが現状だ。

 そんな助っ人に向けて、チーム内からも「降格リミット」についての声が出始めている。

「今は助っ人のベンチ登録の枠内に収まっているから一軍でも使えているけど、ロドリゲスが復帰したらボーロンの立場はますます厳しくなるのでは」(チーム関係者)

 現在、左ヒザ軟骨除去手術で長らく戦列を離れていたロドリゲスが実戦復帰まで間もない状態まで回復。早ければ1~2週間前後で復帰登板にも臨めそうで、助っ人右腕が一軍復帰となれば、ベンチ入り4人の助っ人枠は王柏融が外され、ビヤヌエバ、バーヘーゲン、マルティネス、ロドリゲスとなりそうな雲行きだという。

 前出の関係者は「正直厳しいんじゃないですかね。ファームでは好調をキープしている若手選手もいますから」とのことで実際、ファームでは育成の樋口が本塁打、打点、出塁率でリーグトップの成績を記録。そのほか海老原ら期待の若手が昇格を待ち続けている状態だ。一軍生き残りをかけ、大王は迫るリミットまでに打ちまくるしかないが…。