工藤ホークスが〝ストップ・ザ・中田〟で北の大地からの巻き返しを目指す。

 3勝6敗と苦しいスタートとなったソフトバンクは30日から敵地・札幌ドームで日本ハムとの同一カード6連戦に挑む。

 レギュラーシーズンでは異例となるその戦いについて森ヘッドコーチは「6連戦を戦ってみて、いかに調子の良い打者を早めに抑えていくか。寝ている打者を寝かしたままで6連戦を終えるのか。そこの難しさがあると思う」と分析。その上で「日本ハムと戦うのであれば、中田翔とかが調子いいので、まず最初にそういう打者をつぶしていく作業をしないといけない」と戦略の一端を明かした。

 西武戦では山川に6戦5被弾。3試合目までは2勝1敗と好スタートを切ったものの、2戦目に今季1号を許した山川が後半3試合で大暴れ。3連敗でカード負け越しを喫した。一本出ると立て続けに打ってくる相手の長距離砲を完全に乗せてしまった。

 日本ハムには1番・西川を始め封じるべきキーマンが何人かいるが、中でもここまで5本塁打と調子の良い中田を止めることが先決となる。昨季の対戦では鷹投手陣が24試合で打率1割7分、3本塁打、11打点と完璧に抑えており、この6連戦では相手4番を完全に眠らせ有利に戦うつもりだ。

 今カードでは投手陣の与四球減も一大テーマ。苦手・ロッテ、強力な西武打線と対峙してきたとはいえ、9試合で48四球(52四死球)はかなり多い。西武戦を終え工藤監督も「投手は打たれる時もあるが、もっと攻めていっての形を取ってほしい」と注文を出している。

 幸いなことに札幌ドームは昨季8勝3敗と好相性。相手の主砲を封じ込め、四球で逃げない攻めの投球を実践し、得意の舞台でソフトバンクが立て直しを図る。