阪神は22日の「2026 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」で榊原七斗外野手(22=明大)を1位指名。173センチの小柄な体格ながらパンチ力のある左打者の単独指名に成功した。
2球団競合で楽天が交渉権を獲得した大学ナンバーワン捕手・渡部(青学大)の1位指名が濃厚とみられていたが周囲の意表を突く形での指名。藤川球児監督(46)は渡部の〝競合回避〟という解釈を真っ向から否定し「競合を避けたわけではない。一番欲しい選手が榊原選手だったということ」と強調した。
その後、報道陣の前に現れた畑山俊二統括スカウト(62)は開口一番で「いや~、みなさん外れましたねえ」とニヤニヤ顔。四半世紀近くスカウトとして活動している大ベテランは「打てる選手が欲しかった。プラス守れて走れて肩が強い彼は甲子園の野球にフィットする。皆さんの報道をみると一本釣りもできるかなと思っていました」と振り返った。
阪神の外野には右翼に森下、中堅に近本と不動のレギュラー2人が君臨しているが、左翼はレギュラーがここ数年定着できていない。森下も近い将来のメジャー移籍を見据えているだけに、外野陣の新陳代謝もチームの重要な課題だった。
だがここ数年、チーム最大の懸案と指摘されてきたのが次世代の扇の要の育成だった。侍にも選出された正捕手・坂本は32歳。伏見は36歳で梅野も35歳と高齢化が進む中、新たな若手の台頭が待たれていたが、彼らベテラン陣の牙城を崩すまでには至っていなかった。
だが球団としては「捕手に関しては現有選手の底上げ」という方向性を優先。藤川監督も「ピッチコムも入りますし、今のキャッチャーのメンバーたちをどう生かすかという意味ではバランスがある。これは球団の考え」と語る。
佐藤のメジャー流出が決定的となった今、黄金時代を誇ったチームも曲がり角を迎えつつある。DeNAに屈辱の4タテを喫したポストシーズンでは、控え野手層の打力の弱さも露呈。来季からはDH制もセ・リーグに導入されるだけに、補強ポイントとしては打線の火力増強を最優先する――。それがこの日のドラフト会議の〝答え合わせ〟だった。












