【2020ペナントレース大予想】勝敗の分かれ目となるのは監督力か――。プロ野球は19日にセ、パ両リーグが同時開幕する。今年は新型コロナウイルスの影響で日程も大幅に変更されるなど選手は難しい調整を強いられているが、いざ始まれば各球場で熱戦が繰り広げられるはずだ。そこで本紙専属評論家の大下剛史氏、伊原春樹氏をはじめとしたプロ野球取材スタッフ総勢34人が恒例のペナントレース大予想を実施した結果、セは佐々岡真司新監督(52)を迎えた広島が昨季覇者の巨人を抑えてV確率32・4%でトップ。一方のパは巨大戦力を誇るソフトバンクが同85・3%の圧倒的支持を集めた。

【伊原春樹氏(本紙専属評論家)】今季のように日程が詰まっていると、どうしても先発投手が揃っているチームが有利になる。パは最終的にソフトバンクと西武が上位に来るだろう。ソフトバンクは千賀が少々遅れそうだが、代わりに誰が出てもレベルが高い。昨季1勝の二保にしても練習試合でいい投球をしている。チームとしては「千賀さん、ゆっくり休んでいてください」という気分じゃないだろうか。

 一方、これまで先発陣の層が薄かった西武も若手の高橋光、今井、松本が成長して駒が揃ってきた。リードオフマンの秋山が抜けたとはいえ、打線は他チームを圧倒している。パは2強対決の様相だが、総合力でソフトバンクを上にした。面白そうなのはオリックスだ。メジャー通算282本塁打のジョーンズが楽しみ。どっしりとした大砲が欲しかっただけに「4番・ジョーンズ」が機能すれば台風の目になってくる。

 セは混戦になりそうだが、先発投手の揃っている巨人と広島の争いになるとみた。即戦力として期待できる新人の森下が加わった分、巨人より広島が上に来るのではないか。