エンゼルスの大谷翔平投手(27)がメジャー通算100号を放った直後の元スポーツキャスターのツイートが全米で大炎上! 16日(日本時間17日)に釈明する事態に発展した。渦中の人物はミシェル・タフォヤさん(57)。全米の放送局で活躍、NFL、NBA、さらには五輪も担当した。メモリアル弾が飛び出した直後に「エンゼルスの放送局、大谷の野球のおしゃべりはもう十分」と自身のツイッターに投稿するとMLB関係者、全米のメディア関係者、ファンらから批判が殺到したのだ。“発言”の真意は――。

 大騒動の発端は大谷がメジャー通算100号を放った14日(同15日)のタフォヤさんのツイートだった。アスレチックスとのダブルヘッダー第2試合の5回無死二塁、大谷はオラーの初球のシンカーを弾丸ライナーで中堅席へ運んだ。試合を中継したバリースポーツ・ウエストは大谷の100号記念球を放送席で紹介。日本選手最速の100本塁打達成をたたえた。

 その放送を見ていたタフォヤさんが自身のツイッターに「エンゼルスの放送局…大谷のベースボールについてのおしゃべりはもう十分よ!!!@バリースポーツウエスト」と投稿したところ、即大炎上した。

 タフォヤさんは1990年代よりスポーツ放送に携わり、ABC、米スポーツ専門局ESPN、NBCなど全米の主要テレビ局でスポーツキャスターとして活躍。五輪中継をはじめ、全米のキャスターにとっては最高峰の仕事とNFLスーパーボウルのフィールドリポーターなども務めた。今年からケンダル・クアルズ氏のミネソタ州知事選キャンペーンに共同議長として加わっている。そんな有名人が大谷批判と取れる投稿をしたのだから、ネットメディアが一斉に報じるのは当然。大炎上するまでに時間はかからなかった。

「大谷が嫌いならコメントしないで」「100号を打った大谷の話をして何が問題?」などと1000件を超えるコメントやリツイートで批判を浴びた。NFLネットワークでアナリストを務めるアダム・ランク氏は「あなたのファンです、ミシェル。でも我々はみんな大谷が大好き#ゴーヘイロウズ」と批判、ダラス・モーニングニューズ紙でレンジャーズ番のエバン・グラント記者も「歴史で一人の天才で昨年のMVPを話題にすべきではないとは?説明してくれないか。人々は大谷について飽きていないように思える」と怒った。

 しかし、16日(同17日)のニューヨーク・ポスト紙(電子版)によれば、タフォヤさんは14日の中継で実況のパトリック・オニール氏や解説のマーク・グビザ氏が放送席に運ばれてきた記念球について延々と話をしており、野球好きの夫や息子と「フィールドで行われていることよりもボールの話が長い」と笑い合い、少し皮肉を込めながら「もう十分!」とツイートしたことを説明したという。

 タフォヤさんはさらに自身のツイッターにコメントを追加した。

「本当に?ツイートをもう一度読んでもらったら、大谷の『ボール』についてはもう十分よ、と言ったことが分かってもらえるはず。私の意見では、放送は実際に打った大谷よりも『ボール』を見せることばかりしていたわ。ホームランは素晴らしかった、でもそのボールの放送は少し多過ぎたと思う」

 中継を見返すと6回に記念球が放送席に届き、その後、記者席で報道陣が列を作って写真を撮る様子などを紹介していた。大谷の100号は祝福すべきだが、少々、長かったかもしれない。タフォヤさんに悪意は全くなかったわけだが、大谷はメジャーでは別格の存在。今後、SNSなどで発信する場合は注意する必要がありそうだ。