第94回選抜高校野球大会の大会本部は25日、新型コロナウイルスの集団感染により出場を辞退した広島商について会見を開いた。

 日本高野連の寶肇会長は「大会中に影響が出たことは残念。感染リスクを覚悟して運営しているが、感染した場合にさらに広がることを防がないといけない。相手チーム、審判員らに広がらないよう万全の対策を取る。非常に残念だが、予防という観点からやむを得ない。一日も早く回復されて次の目標に向かっていただきたい」と話した。
 
 24日に1回戦勝利校のPCR検査を行い、広島商に同宿舎35人中9人の陽性者が判明。25日に医療機関の再検査で全員の陽性が確認された。残る26人も再検査で2人の陽性が確認され、夕方に同校の栗田校長から出場辞退の申し出があり、本部が受理した。

 高野連の小倉好正事務局長は「24日夜に対策本部を開き、集団感染の可能性が極めて高いと判断した。最終的には医療機関の決定。我々は主催者として可能な限り出場できる方向で検討していた」と説明した。広島商は大会前にPCR検査を受け、23日の初戦後は練習会場と宿舎の往復だけだった。陽性者は発熱、喉の痛みなどの症状があるという。

 26日の第8日第3試合で予定されていた大阪桐蔭との2回戦は大阪桐蔭の不戦勝となり、選抜で大会途中の出場辞退は初めてのケースとなる。

 広島商の栗田正弘校長は「明日に向けて準備していただいた大阪桐蔭さんに大変申し訳ない。20年ぶりの出場で応援してくださった皆様にもこんな報告をしないといけない。19日に生徒を送り出し、実際にはさせたくない経験をさせてしまった。取りやめたことで精神的なショックを受けていると予想されますので、関係者のみなさまにはこれまで以上に見守っていただきたい」と沈痛な面持ちで話した。