第94回選抜高校野球大会(甲子園)第5日第3試合は、20年ぶり出場の広島商(広島)が21世紀枠で出場の丹生(福井)を22―7で下した。古豪・広商にとっては待ちに待った聖地20年ぶりの勝利。センバツの通算成績を20勝20敗とし、名門にとっては勝率を5割に戻す価値ある白星となった。
三塁側アルプス席に陣取った部員は、OBであるソフトバンク・柳田悠岐外野手(33)から出場記念に贈られたスエットパーカを着て応援。3月上旬に部員109人とスタッフ分の計120着が学校に届けられ、チームの結束を固めた。部員の一人は「柳田さんがずっと気にかけてくださっているということが何よりうれしいですし、そこに広商の伝統とプライドを改めて感じる機会になりました。届いた瞬間、手に取ってみんなで着てチームの士気が上がった。最高のタイミングで気持ちの入るメッセージをいただきました」と感謝した。
〝柳田パーカー〟でスイッチを入れたナインは「フルスイングして、思う存分に甲子園を駆けまわってください」と柳田が送ったメッセージ通り躍動。伝統校らしく相手への敬意を持って、点差が開いても手を抜くことなく隙を見せない攻撃を貫いた。
当初、柳田は甲子園特有の浜風にさらされる部員を思いやってグラウンドコートを贈る計画だったが、機動性を求める現場からの声に耳を傾けてスエットパーカに変更。部員からは「すごく動きやすくて着心地がいいです。引退したら部屋着にも使えるという声を聞きますが、普段使いはもったいないので大切に着まわして、ゆくゆくは飾りたいです」と〝家宝〟にする考えの部員もいた。












