古豪復活の狼煙を上げた。第94回選抜高校野球大会(甲子園)は23日に5日目を迎え、20年ぶり22度目出場の広島商が丹生に22―7で大勝。春夏通じて20年ぶりの聖地白星をつかみ、2019年夏に果たせなかった甲子園での4元号(大正、昭和、平成、令和)勝利を成し遂げた。

 初回から打線が広商野球の本領を発揮した。一死二塁から3番・植松(3年)、6番・松浦(3年)の適時打で幸先よく3点を先制。逆転された直後の2回裏に二死一、三塁から5番・竹下(3年)の適時内野安打で振り出しに戻すと、その後も2本の適時打などで加点し、この回だけで一挙5得点と突き放した。

 終わってみれば、得点がなかったのは3回の攻撃のみ。甲子園での試合としては春夏通じて同校史上最多となる22得点を奪い、底力を見せつけた。チームが記録した16安打のうち実に15安打が単打となり、伝統の「つなぐ野球」も健在だった。

 試合後の荒谷忠勝監督(45)は「今日までやってきたことをよく試合で出してくれた」と選手たちをたたえながら「7失点は課題。勝てる野球、負けない野球をしていかないといけない」と反省も忘れなかった。

 昨秋の中国大会決勝で敗れて以降、チームの面々は肉体改造に着手。3リットルもの容量がある弁当箱に大量のおかずやご飯を入れ、毎日の完食を心がけた。個々の身長から100を引いた数値を目標体重とした結果、選手たちの体は大きくなり、チーム全体の打力アップへとつながったという。

 3安打3打点をマークした主将・植松幹太(3年)も「明らかに体つきが変わったし、それがあって強い打球が飛ぶようになった」と打ち明けている。

 そんな「3リットル弁当」の効果も実り、この日は打線が大爆発。26日の次戦も広商旋風が吹き荒れるか。