覇権を奪われても、大本命の座は譲らない。3連覇を狙ったドジャースは今季、ナ・リーグ優勝決定シリーズでブルワーズに4連敗。世界一の夢を砕かれた。それでも来季の頂点を占う数字では、敗者が勝者を見下ろす〝逆転現象〟が起きている。
米スポーツ専門局「ESPN」は29日(日本時間30日)、米ブックメーカー「ドラフトキングス」が設定した2027年ワールドシリーズ優勝オッズをクローズアップ。最有力はドジャースの「+310」で、球団史上初の世界一に輝いたブルワーズが「+500」で2位、ヤンキースが「+700」で3位となった。数字が小さいほど優勝候補として評価が高い。28日(同29日)にレイズを4勝1敗で下してワールドシリーズ初制覇を成し遂げたブルワーズより、ドジャースの方が依然として〝買い〟というわけだ。
だが、ブルワーズの急浮上も見逃せない。潤沢な補強資金に頼らず、パット・マーフィー監督の緻密な野球と采配で強豪を次々と攻略。ドジャースを直接対決で一蹴した実績は、賭け市場の常識を揺さぶった。ドラフトキングスの担当者はESPNに、これまでポストシーズンで苦戦していた同球団が今秋の快進撃によって「10月に勝利する能力」への信頼を高めたと説明。単なる勢い任せではなく、連覇を狙える実力者として認められた格好だ。
それでも資金力の壁は厚い。ブックメーカー「ベットMGM」の担当者は、ドジャースとヤンキースの厚い選手層に加え、今オフも大物を補強できる能力を高評価。3位のヤンキースも、今季のア・リーグ王者レイズ(優勝オッズ23倍)を大きく上回った。今季のワールドシリーズは低予算のブルワーズとレイズによる頂上決戦。資金力だけで勝敗が決まらないことを証明したが、巨大市場の2球団には〝未来の戦力〟まで上乗せされる。
大型補強の行方に労使交渉も絡む激動のオフ。ドジャースの〝札束〟が王座を取り返すのか。それともブルワーズの〝頭脳〟が勢力図を塗り替えるのか。早くも来季の場外戦が火花を散らしている。












