米国とイスラエルがイランへの大規模な軍事攻撃を再開する可能性が取りざたされている。
イスラエルでは27日に総選挙が行われ、ネタニヤフ首相の続投が焦点となっている。トランプ米大統領は同首相への支持を表明。ネタニヤフ氏は、自身が続投すれば、トランプ氏とともにイランの脅威を最終的に排除できると訴えている。
一方、米国では11月3日に中間選挙が迫る。物価高やイラン戦争への不満からトランプ氏の支持率は32%に低迷し、共和党は苦戦を強いられている。ホワイトハウスは中間選挙前のイラン再攻撃を否定しているが、選挙後の再攻撃は十分ありえる。
こうした中、イランが米国とイスラエルによる再攻撃への報復として、ペルシャ湾の海底通信ケーブルを破壊する詳細な計画を策定しているという。ロイター通信が先日、イランの治安当局高官2人の証言として報じた。イラン革命防衛隊の幹部は、ホルムズ海峡に敷設された主要な海底通信ケーブル7本を攻撃対象にできると警告。イランが狙うのは、単なるケーブルの切断ではない。治安当局者の一人は、修理船による復旧作業も妨害し、インターネットなどの通信障害を長期化させる狙いを明らかにした。
世界各地に張り巡らされた海底通信ケーブルは、国際データ通信の99%以上を担う重要インフラだ。船舶の錨による損傷や海中での破壊工作などで切断される恐れがあるが、イラン側は具体的な攻撃方法を明かしていない。複数のケーブルが同時に切断されれば、ペルシャ湾岸諸国では通信速度の低下や接続障害が発生し、銀行の国際送金、電子商取引、クラウドサービスなどに混乱が広がる可能性がある。
ただし、ホルムズ海峡の海底ケーブルを通る国際通信帯域は世界全体の1%未満とされ、直ちに世界中のネットが停止するわけではない。問題は、戦時下では修理船の活動が難しく、障害が長期化しかねないことだ。
戦争の標的は石油施設や軍事基地から、世界経済を支える海底の通信網にまで広がるのか。












