首位の背中は遠くても、まだ白旗を揚げるわけにはいかない。パ3位の日本ハムは1日のソフトバンク戦(エスコン)に2―1で競り勝ち、今季3度目の5連勝。1点を先制されながら2回に追いつき、8回に勝ち越して首位との直接対決を制した。貯金は今季最多の15。ゲーム差を7に縮め、同日に敗れた2位・西武にも2ゲーム差まで接近した。奇跡の逆転Vへ望みをつなぐ中、打線で不思議な存在感を放っているのが清宮幸太郎内野手(27)だ。
8月下旬から調子を上げた清宮幸は、ここ6試合で3本塁打をマークしている。打率こそ2割4分3厘ながら強い打球が戻り、「バットがスムーズに出てきています。打撃の感覚は悪くないです」と手応え十分。「今は捻転差(ねんてんさ)も意識していて。下半身と上半身のねじれとかがハマっている感じもします」と試行錯誤を続けるフォームにも自信をのぞかせている。
ただ、好調の裏で本人を困惑させているのが「打つ日に限って、その前にミスをする」という妙なジンクスだ。象徴的だったのが8月19日のソフトバンク戦(エスコン)。3回に悪送球を犯し、6回には中前打で出塁しながらけん制死。それでも7―7の延長10回一死三塁で右前へサヨナラ適時打を放ち、8―7の劇勝を呼び込んだ。
30日のロッテ戦(エスコン)でも初回にゴロを後逸し、失点のきっかけをつくった。それでも2点を追う5回一死一塁から16号同点2ラン。「何なんですかね…」と苦笑いしつつ、「ミスを取り返したいから(打撃で奮起する)という気持ちはあるんですけど…わかんないっす」と首をひねる。
ミスに厳しい新庄剛志監督(54)も「清宮君はミスをすると打つからね」と苦笑交じりに受け止める。ある先輩野手も「ミスだけならダメですけど幸太郎の場合はちゃんと打って汚名返上するので。むしろ僕らは幸太郎のミスを吉兆と捉えるべきじゃないですか」と期待するほどだ。
1日のソフトバンク戦では「6番」で先発し、守備で好捕を見せた一方、打撃は3打数無安打。それでもチームは5連勝を決めた。もちろんミスはないに越したことはない。だが失敗を引きずらずバットで取り返す清宮幸の反発力は、土俵際から逆転Vを狙うチームにとって頼もしい〝吉兆〟となるかもしれない。












