最後はまさかの影武者作戦!? パ・リーグ3位の日本ハムを率いる新庄剛志監督(54)がまたしても奇策を温めている。CS圏内を確保している一方で2位・西武とは3ゲーム差で、首位のソフトバンクとは8差(31日時点)。残り22試合となった公式戦で文字通り総力を結集させるべく、言葉力の動員もにらんだ「コメントコーチ」の新設を検討しているのだ。
チームは8月の戦いを12勝11敗1分けの勝ち越しで終え、最後は4連勝でフィニッシュ。9月は1日から宿敵のホークスを本拠地・エスコンで迎え撃つ2連戦で幕を開ける。
ソフトバンクにはすでに優勝マジックが点灯し、ゲーム差も決して小さくはないが、チームはまだまだリーグ優勝を諦めてはいない。ただ、現実問題としてあらゆる手段を講じなければ2位奪取も危うくなるだけに、新庄監督も可能な限り采配に集中したいところだ。
そこで浮上しているのが、ユーティリティープレーヤーとして活躍する郡司裕也捕手(28)を自らの〝分身〟に抜てきし「コメントコーチ」として別の役割も果たしてもらうプランだ。
新庄監督は2022年に指揮官に就任して以来、自らが発信者となって面白コメントや仰天発言を連発。チームの魅力を伝えるとともに球界を盛り上げながらナインを鼓舞してきた。だが、昨今は厳しい戦いが続き、相手チームの研究にもいっそうの力を入れている。そのため、試合後はコメントを簡略化することも珍しくなくなっている。そうした発言だけでは思いのすべてが伝わらないだけでなく、ファンの反応も薄れるリスクも伴ってしまう。
「(何か策が失敗して)ボロクソに言われるのもどうかと思いますけど、何も言われなくなったらそれはそれで寂しいですからね。相手にされないのが一番話題にならないので。そこは本当に大事」(新庄監督)
そこで郡司の出番だ。郡司は器用さがウリの選手ながら、卓越した「話術」も球界屈指と言われる。試合でヒーローになった際のお立ち台などでは絶妙なトークでファンを魅了することもしばしば。時には自虐や同僚ネタを交え、ファンを爆笑させる弁舌者でもある。そんな郡司なら指揮官の胸中を巧みに代弁できるだけでなく、ナインやファンを鼓舞できる可能性は十分。だからこそ新庄監督も真顔で「郡司君、コメントコーチにしようかな」と期待を寄せているのだ。
当の郡司に聞くと、指揮官の発案に「僕がコメントコーチに?」とやや困惑気味。それでも新庄監督の意図をくみ取ると冷静にこう続けた。
「ボスの代わりにコメントを出すような、そんな偉そうなことはできません。でも、ボスを(コメントの補足などで)サポートすることはできます。どういう形になるのかは知りませんが、やれと言われたらやりますよ。ボスとチームの力になるのであれば」
新庄監督が乗り移ったかのように〝郡司コーチ〟がチームの士気を高め、上位進出へ――。逆襲に燃える指揮官の夏は終わらない。












