DDT14日の新宿大会で、今林久弥GM(53)と東京女子プロレスの甲田哲也代表(55)の敗者引退マッチは、いろいろあって両者とも引退した。

 ともに団体を裏から支える今林と甲田はこれまでになぜか5度対戦。ついに今回負けた方が引退という過酷なルールで、雌雄を決することとなった。

 会場が固唾(かたず)…いやただの唾を飲んで見守る中、2人はまず激しい舌戦を展開。互いを口汚くののしり合った。急所攻撃で先手を取られた今林は甲田からフルネルソン、チキンウィングフェースロック、ヘッドロックで絞り上げられる。チョップの連打で活路を見いだすもチョークスリーパー、超低空Finallyで猛攻を受けた。

 今林はカウント2で返したものの、チョークスリーパーで虫の息。しかし、リングサイドになだれこんだDDT所属選手から声援を送られ息を吹き返す。必殺のバックブローを決めて逆転に成功した。一度は心の声が漏れるほど、決着をつけることにためらいを見せたが、最後は再びのバックブローで激闘に終止符を打った。

甲田代表(右)に勝利した今林GMだったが…
甲田代表(右)に勝利した今林GMだったが…

 試合後はすぐに甲田の引退セレモニーが行われた。しかし、今林がこれに待ったをかけ「甲田さん、あんたが引退したら今後何を目標にプロレスをやっていけばいいんだ。あんたがいなくなったら、今後もプロレスを続ける理由がなくなっちゃうよ…」と自身も引退することを決断。「辞めないでー」との声援が非常にまばらに響く中、引退の10カウントゴングが鳴らされた。

 バックステージで2人は握手。今林は「甲田さんがいたから今までやってこれたなって思いましたし、自分と戦っているような気がしました。これからレスラーは引退しますけど、お互い東京女子とDDTを大きくしていきましょう」と涙ながらに呼びかけた。

試合後、声援に応える今林GM(中央左)と甲田代表
試合後、声援に応える今林GM(中央左)と甲田代表