新日本プロレス10月12日両国大会でG1クライマックス覇者・大岩陵平(27)とのV2戦に臨むIWGPヘビー級王者・辻陽太(33)が28日、新たな公約を掲げた。新時代の旗手としてけん引してきた辻は、来年1月4日東京ドーム大会のメインに立つことを義務化。その一方で将来的にはかねて〝関係正常化〟を訴えてきた米国・AEWへの出撃も辞さない覚悟を見せた。

 辻は27日神戸大会で後藤洋央紀の挑戦を退けV1に成功。一夜明けたこの日、取材に応じ「イデオロギーの対立はありましたけど、戦ったら後藤ってすごいなと改めて感じさせられましたね。スーパー頭突きに関しては敵ながらアッパレだなと思いました」と振り返った。

後藤洋央紀(左)に「エドモンド本田」ばりのスーパー頭突きを決められた辻陽太
後藤洋央紀(左)に「エドモンド本田」ばりのスーパー頭突きを決められた辻陽太

 両国決戦は王者と覇者の頂上決戦となる。「正直彼の言う『ニュースタンダード』とやらに付き合うつもりはないですよ。もちろん彼のやりたいプロレスは否定しないですけど、自分のスタイルをスタンダードにしちゃうのもなんか傲慢ですよね。価値観は人それぞれだと思うので」と敵対心を燃やす辻には、負けられない理由がある。

「王者としてやらなきゃいけないことをやっていく上で、その結果として東京ドームが見えてくると思ってます。東京ドームのメインはまだ立ったことがないですしね。棚橋弘至が引退して、会社も新体制になって最初の東京ドームのメインは俺が立たないとダメでしょう。自分がそこに立つ責任があると思ってます」とキッパリ。今年はIWGPヘビー級王座を復活させるなど、時に物議を醸す言動で団体を変革する覚悟を示してきた。不動のエースの引退、親会社の変更と激動の1年となった団体の新たな〝顔〟となったことを証明するために、年間最大興行の主役の座は譲れない。

 また自身が率いる「Unbound Co.(UC)」にも新たな動きが生まれている。神戸大会ではYuto―Iceがウィル・オスプレイに、鷹木信悟がジョン・モクスリーにそれぞれ対戦を要求するなど、一気に〝対AEW〟の機運が高まっている。AEWとの関係対等化はかねて辻も口にしてきた団体の課題だ。「彼らも同じことを思ってるからこそ。チームとしてうまくやっていけてるのかなと」と2人の発言に共感する。

AEWからの刺客クラウディオ・カスタニョーリ(下)を下した鷹木信悟
AEWからの刺客クラウディオ・カスタニョーリ(下)を下した鷹木信悟

 その上で「(6月の合同興行)『Forbidden Door』の時にボイコットした印象が強いと思うんですけど、別にボイコットしたわけではないですからね。簡単に他団体の選手とIWGP戦をするつもりがないだけで、逆に言えばノンタイトルであれば僕はAEWに出向くのもアリだとは思ってます。ケンカを売ってくる人がいるのであればベルトをかけずとも受けて立ちますよという話です」と持論を展開した。

 両国決戦の先に何が見えるのか――。時代を動かす変革者の一挙手一投足から目が離せなくなりそうだ。