ノア9日の後楽園ホール大会で行われたGHCヘビー級選手権は、挑戦者の内藤哲也(44)がシェイン・ヘイスト(40)を撃破し、第51代王者に輝いた。

 IWGP世界ヘビー級王座を失った2024年10月以来、実に約1年10か月ぶりのシングル王座戦は、互いに譲らない大激闘となった。ブレーンバスターをカウンターのデスティーノで切り返した内藤だったが、正調デスティーノは防がれ、ボム・バレー・デスで形勢を五分に戻される。

 スリーパースープレックスから再びボム・バレー・デスを狙われると、リバースフランケンで切り返す。なおも同技を狙うシェインに対し、カウンターのデスティーノからコリエンド式デスティーノを発射。最後は旋回式のデスティーノをさく裂させ、会場の大「内藤」コールに応えてみせた。

旋回式デスティーノでシェイン・ヘイスト(手前)を仕留めた内藤哲也
旋回式デスティーノでシェイン・ヘイスト(手前)を仕留めた内藤哲也

 内藤は昨年5月に新日本プロレスを退団。BUSHIとともに「ロス・トランキーロス・デ・ハポン」を結成し、海外マットを中心に活躍した。今年1月1日の日本武道館でノアマット上陸を果たすと、いきなりGHCタッグ王座を奪取した。同王座陥落後の7月大阪大会では清宮海斗との挑戦者決定戦を制し、ノア最高峰のGHC王座挑戦権を獲得。約20年のキャリアで初となる国内他団体のシングル王座挑戦をモノにして、方船の中心に立った。

 誰よりも新日本にこだわり続けてきた男が、ノアの至宝をまさかの奪取。LTJのBUSHI、RYUSEIが祝福に駆けつけたリング上でマイクを握った内藤は「アイツらいつまでノアのリングにいるんだよと思ってる方もいるかもしれないけど、俺はこのリングに残るよ。だってGHCヘビー級王者だからね。まだ次の試合がいつなのか決まってないけど、そんな時こそあの言葉でしょ? そうまさにトランキーロ、あっせんなよ」と不敵な笑みを浮かべた。

「この7か月間、ノアでのプロレスがめちゃめちゃ楽しかったよ。最高峰王座を手にしてしまったんだ。まだまだ俺はこのリングに上がり続けるぜ」と宣言すると「デ・ハ・ポン!」の大合唱で大会を締めくくった。

 さらにバックステージではシングルリーグ戦「N-1 VICTORY」(9月12日、後楽園で開幕)への不参加を表明した。

「もちろん試合には出るけど、エントリーはしなくていいかな。だってこのノアの選手であり、関係者であり社員の皆さまは、我々LTJが邪魔なんでしょ? だったらノアでナンバー1の選手を決めて、その選手と俺がぶつかればいいじゃん。そしたら俺はベルトを失い、このリングを去ることになるかもよ。俺なりにアイデアがあるんで、ゆっくりノアの関係者の方とお話させていただきますよ」

 ノア参戦当初は各方面からコンディションの悪さを指摘されてきた内藤だったが、ついに完全復活。制御不能のカリスマが、ついに戻ってきた。