【グレイシーハンターの〝真実〟 IQレスラー桜庭和志 実録 桜道(22)】無差別級トーナメント「PRIDE GRANDPRIX 2000」が終わって、すぐに次の試合が決定。今度は8月27日の「PRIDE.10」でヘンゾ・グレイシー(ブラジル)と対戦することになりました。
会場は西武ドーム(ベルーナドーム)。これがまたヤバかったんですよ。何が? メチャクチャ暑かったんです。その上、石澤(常光=ケンドー・カシン)さんが直前の試合でハイアン(グレイシー)にやられちゃった(※1)から会場の空気も重くなって。僕、結構興行の〝流れ〟みたいなのが読めるんですよね。それで「暑いし重いし、これもう、俺も勝てないよ」と思って…。でも結果的にはそれが良かったんですよね。
あまりに暑いから試合は取りあえずかわして受けるしかないと思ってやっていたんです。そしたら、ヘンゾが先に疲れちゃったように見えました。結果は2ラウンド(R)でなんとか勝利(9分43秒、チキンウイングアームロック)。ヘンゾの印象? グレイシーの中でも打撃もできて、テークダウンもできるし、強いなと思いました。
この年は10月31日にシャノン〝ザ・キャノン〟リッチ(米国)、12月23日にはハイアンとも試合してるんですよ。シャノンは打撃が強かったけど、すぐテークダウンできて、アキレス腱固めで〝ビックリタップ〟した感じ。足関(足への関節技)に慣れてなかった感じですね。ハイアンとは2Rでやりたかった…。直前に「ケガ(※2)したから短くしてくれ」って1Rに。戦ってみて、全然ケガしてる感じはなかったですよ(結果は桜庭の判定勝ち)。
結局、2000年は1日2試合したのも含めて全6試合やったんですね。今考えればすごいペース? いやー…、どうですかね。だってまあ、大きなケガがなかったから。ボブチャンチン戦(の黒星の原因)もケガじゃなくて体力だし。ケガがなかったから試合をしたっていうだけですよ。
でも、そんな頑張りが認められ、年末に(東京スポーツ新聞社制定)プロレス大賞で最優秀選手賞(MVP)を受賞できました。どう思った?「出てるのはPRIDEなのにプロレス大賞をもらっていいの?」って。実際、当時も賛否があったと思います。でも、もらえるもんはありがたくもらっておこうと(笑い)。
この年から大みそかの「INOKI BOM―BA―YE」も始まりました。僕はそこでカシンと試合をしてトップロープで腕固めをして勝ったんですけど、あれってよく考えたらロープだからブレークのはずですよね。まあ、いいか!
※1…1R2分16秒、スタンドパンチでハイアンが石澤にTKO勝ち
※2…ハイアンは「右上腕二頭筋腱損傷」と発表














