快進撃の輪から、一人だけ置き去りにされている。韓国メディア「スポーツ朝鮮」は6日、マイナー降格後もメジャー再昇格の道筋が見えないドジャースの金慧成(キム・ヘソン)内野手(27)の苦境をクローズアップした。5月29日(日本時間30日)に傘下3Aオクラホマシティ・コメッツへ降格した金は、試合出場こそ続けているものの、打撃面で強烈なアピールを示せていない。

 同メディアによれば、6月はオクラホマシティで打率2割7分5厘(91打数25安打)、本塁打なし、10打点。出塁率3割1分6厘、長打率3割1分9厘で、6四球に対して22三振を喫した。7月に入っても4試合で12打数1安打、四球0、6三振。今季メジャーでは43試合で打率2割5分9厘、1本塁打、11打点、5盗塁、OPS・651を残したが、現状の数字だけでは首脳陣の目を再び引き寄せるには物足りない。

 しかも、チーム状況は金にとって皮肉なほど厳しい。ドジャースは5日(同6日)終了時点で59勝32敗、ナ・リーグ西地区首位を独走。ムーキー・ベッツ内野手(33)、トミー・エドマン内野手(31)を中心に内野陣は固まり、ミゲル・ロハス内野手(37)、アレックス・フリーランド内野手(24)も控える。チームが好調であるほど、金を無理に呼び戻す理由は薄くなる。

 球団は金に3年総額1250万ドル(約20億3000万円)を投じ、今季年俸も375万ドル(約6億1000万円)。オクラホマシティのスコット・ヘネシー監督は、休養を挟みながら守備範囲を広げ、スイング調整を進める方針を示しているという。つまり、ドジャースは完全に見切ったわけではないが、だからこそ簡単に外へも出せない。

 米ドジャース専門サイト「ドジャースウェイ」は以前「適切に起用しないのなら、なぜトレードに出さないのか」と疑問を呈していたが、そのトレードにも壁がある。選手層に余裕があるドジャースは焦って安売りする必要がなく、一方で降格後の打撃指標が伸び悩む金を他球団が強く取りに来る材料も乏しい。

 昇格の空きはなく、移籍の出口も細い。スポーツ朝鮮は「複雑な方程式が解けない限り、トレード成立の可能性も低い」と指摘した。昨季ワールドシリーズを制した常勝軍団の中で、金だけが勝利の熱狂から遠ざかっている。前途は、限りなく暗い。