新日本プロレス4日の山形大会で現役引退を表明した本間朋晃(49)が、決断の裏側を明かした。

 本間はこの日、地元・山形で行われた大会前のリングに上がり、古傷の首の不調を理由に欠場したことを陳謝。その上で「私、本間朋晃はプロレスラーを引退します」と表明した。来年の山形大会(日程・会場は未定)で引退試合を予定しており、それまでは試合には出場せずに約1年間新日本の会場でサイン会を行う意向だ。

 本間は2017年3月の沖縄大会で中心性頸髄損傷の大ケガを負った。18年6月23日の山形大会で奇跡の復活を遂げたものの、今年5月に受けた検査では頸椎の骨が大きく変形していたことが判明。リングに上がることの危険度が高まっていたことも引退を決めた大きな要因となり、出場予定だった「DDTプロレス×新日本プロレス」(6月8日、後楽園)からは体調不良を理由に欠場を続けていた。

 バックステージで取材に応じた本間は「レスリングどんたくのシリーズが終わってから、調子がよくなくて。できるのかできないのか分からない状態でできるようなものじゃないので。やっぱり厳しい世界なので」と経緯を説明。「プロレスを30年やれたことは幸せですけども、悩んで悩んで決めました。引退します。引退したら、昔のように新日本プロレスのファンに戻って応援したいと思ってます」と胸中を明かした。

 また、最後の1回だけリングに上がる引退試合については「全然決めてはないんですけど、やっぱり山形のデカいところでやりたいですね。山形ってこんなにプロレス熱あるんだっていうのを再確認した上で、たくさんの方に来ていただきたいです」と希望を語った。

 引退を発表した時には会場から「えー?!」と大きなどよめきが起きた。本間は「やれるならもっとやりたかったとも思うんですけど…。でも、それだけ僕が元気に見えたということで、すごく光栄だと思います。僕が目指してる『プロレスで皆さんに元気になってもらいたい』というのが伝わっていたんだなと思いますね」と万感の表情。ここまで話すと「これ以上は泣けてくるから」とつぶやき、人目をはばからず涙を流した。

 この日の大会は動画配信サイト「NEW JAPAN WORLD」の中継がなかった。リアルタイムで多くの人に決断を伝えるには、別の会場で発表することも考えられたが、本間はあえて地元での発表にこだわった。「デビュー(戦)は栃木なんですけど、2度目のデビューは2018年6月23日のここ(山形ビッグウイング)だと思ってるので。生まれた土地で言いたいなというのはありましたね」。選手生命の危機からの復活を果たした会場で一大決心を公にした。

「とにかく僕はプロレスが大好きなので、発表したからには引退試合に向けて突き進むしかないので。最高のコンディションにしたいと思います」。残すはあと1試合、渾身のこけしを繰り出すために、本間は最後の最後まで誇り高きプロレスラーとして準備を続けるつもりだ。