〝最大商品〟の影で、意外な若手の名前が浮かび上がった。米メディア「ヘビー」は24日(日本時間同日)、ポストシーズン進出へ生き残りをかけるブルージェイズのトレード期限戦略を特集した。MLBの今夏のトレード期限は米東部時間8月3日午後6時(日本時間4日午前7時)。市場の主役はタイガースのタリク・スクバル投手(29)とみられているが、同メディアはブルージェイズ傘下のショーン・キーズ内野手(23)が、意外な交換要員として注目され始めたと伝えている。

 ブルージェイズはアストロズとの本拠地シリーズの最中だ。23日(同24日)の第2戦ではメジャー1年目の岡本和真内野手(29)が前日の17号ソロに続き、3安打3打点と活躍したものの、チームは7―9で競り負け、再び勝率5割を割った。それでも、この岡本がここまで17本塁打、49打点と中軸で存在感を示すなど低迷から抜け出したいトロントにとって、打線は一定の形を見せつつある。だからこそ、期限前に問われるのは投手陣をどう上積みするかだ。

 最大の目玉は、やはりスクバルだ。米スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のトレード候補リストでも最上位に据えられ、ブルワーズ、ドジャース、レイズ、ブレーブスなども獲得候補に挙がる。タイガースが本当に放出へ傾けば、エース級左腕を巡る争奪戦は一気に過熱する。

 その中でブルージェイズ側の〝目玉放出要員〟として浮上したのがキーズだ。今季はマイナーで64安打、18本塁打、48打点、打率2割8分2厘と長打力を見せつけている。だが、メジャー昇格への道は簡単ではない。内野にはゲレロがどっかり座り、スプリンガーも主に右翼、中堅で卓越した守備力を発揮しながら打席の枠を占める。そこに岡本も加わっている現状では、強打の有望株であっても出番は限られる。

 前出のジ・アスレチックでブルージェイズ番を務めるミッチ・バノン記者は、キーズがスクバル獲得の鍵になるかは断言しない一方、ブルージェイズがトレードに動くなら注目すべき有望株だと指摘した。もっともロス・アトキンスGMは23日、補強の優先項目を先発投手としながらも、理想はマイナー・オプションを残せる先発層と説明。超大物の一本釣りより現実路線をにじませている。

 それでも、勝負の夏へ向かうブルージェイズに迷っている余裕はない。岡本の一発で息を吹き返した打線に、期限前の補強がかみ合えば、ワイルドカード戦線での生き残りも見えてくる。スクバルか、それとも別の先発か。キーズの名が浮上したことで、トロントの8月はさらに騒がしくなりそうだ。