タイムリーは出ない。だが、打線に言い訳の逃げ道もない。阪神は3日の西武戦(甲子園)に2―3で敗れ、首位・ヤクルトとのゲーム差は1・5に広がった。
9回には無死から森下が左翼フェンス直撃の三塁打で出塁。続く佐藤輝が左翼ポール際へ突き刺す15号2ランを放ち、土壇場で1点差まで迫った。しかし、なお無死から大山が四球で歩いた後、一死一塁で代打・坂本が三ゴロ併殺打。最後の反撃は、あまりにもあっけなくしぼんだ。
猛虎をのみ込むのは、深刻な〝タイムリー欠乏症〟だ。5月28日の日本ハム戦(甲子園)で初回に大山が適時打を放って以降、これで44イニング連続適時打なし。前カードのロッテ戦(ZOZOマリン)では佐藤輝と森下のアベック弾で白星を拾った一戦もあったが、得点はゴロの間、犠飛、一発頼みが目立つ。線にならない打線が、ベンチにもスタンドにも重苦しい空気を広げている。
試合後の藤川球児監督(45)は「一つひとつ、姿勢ですよね。常に我慢強く、強い選手になっていってもらうために声かけてやってますけど。それを発揮するのがね、グラウンドで選手ですからね。それをじっと待つと」と選手の奮起を促した。
指揮官が求めるのは、主砲の一振りだけではない。4回無死一塁では佐藤輝が二ゴロで一塁へ全力疾走。一度はアウト判定も、リプレー検証の末にセーフとなった。藤川監督は「自分だけのプレーではなくてチームを背負う。そこにいくまでの選手はその姿を見て感じなければいけないし、連動してこなければいけない」と強調。「誰かに任せているからそうなるかもしれないし、そういう情けないチームにしたくない」と、主力任せの空気にクギを刺した。
交流戦はここまで2勝5敗と黒星が先行。苦手舞台で浮上するには、一発の余韻に浸っている暇はない。打線全体がつながり、一本の適時打で流れを変えられるか。虎の反攻は、そこにかかっている。












