ドジャース・大谷翔平投手(31)は世界的なスーパースターでありながら、ベールに包まれた部分も少なくない。同僚のミゲル・ロハス内野手(37)は、休養を提案された大谷が怒りの感情を示していたと米ラジオで明かしていたが、〝本性〟をどう見ているのか。率直な思いを語ってくれた。

 ――大谷が試合に出られないと不満そうに見えると言っていたが

 ロハス 怒っているというよりは出られないことに悔しさを感じているんだと思う。あくまで僕個人の見方で、本人がどう感じているかは分からない。でも、僕から見ると彼は健康なのに調子が悪いとか、チームや球団が彼を守ろうと負担を減らそうとしているとか、そういう理由で出場できないことにフラストレーションを感じているように見える。

 ――やっぱり試合に出たいと

 ロハス 彼は結果が出ていなくても、グラウンドに立ちたいタイプだと思う。彼ほどの才能があったら、僕は調子に限らず常に彼に賭ける。仮に調子が最悪でも、空振りしたようなスイングでホームランを打って試合を決めてしまうことがある。僕らのほとんどは、そこまでの力はない。僕や他のヤツらが調子悪い時に本塁打を打つことは不可能。せいぜいチープな内野安打とかポテンヒットが出るくらい。でも彼は違う。1回のスイングでフェンスを越えてしまう。チームがその日必要としているのは、まさにその一発かもしれない。

 ――同じプロの目から見ても違うと

 ロハス それが彼が打線にもたらしている影響力なんだ。しかも相手投手や相手チームは、彼の調子がどうかなんて関係なく警戒する。すると、後ろを打つ打者にいい球が来る。だから、僕は彼が試合に出られない時に悔しさを感じるんじゃないかと思うんだ。

 ――でもチームとしては休ませたい

 ロハス もちろんチームの考えも理解できるよ。でも、アスリートというのは絶対にそれを受け入れないものなんだ。どれだけ疲れていても、どれだけ痛みを抱えていても、ここにいるならプレーしたい。スタメンから外されるのは、ある意味でエゴチェック(プライドを試されるようなもの)なんだ。

 ――プロである以上は出たい

 ロハス 僕自身の話をすると、球場に来てスタメンに入っていなかったら毎回悔しい。それがアスリートなんだよ。毎日プレーできると思って球場に来る。もちろん、自分の役割や立場は理解している。チームから「こういう場面で必要だ」と説明されることもある。でも、それでも毎日プレーしたいんだ。だから怒るわけじゃないし、チームメートとして問題を起こしたいわけでもない。ただ、自分の誇りの問題なんだ。誰にでもエゴはある。そして休養日を与えられる時、そのエゴが邪魔をすることもある。

 ――マネジメントも大変だ

 ロハス むしろ、選手に意見を求めず監督が「今日は休みだ。これはチームにとって最善の判断だ」と言った方がいい場合もある。どれだけ優しく丁寧に理由を説明されても、選手は絶対に納得しないからね。「出たい、出たい、出たい」と言い続ける。僕も選手だから、その気持ちはよく分かる。

 ――大谷の態度から感じるか

 ロハス それはないよ。決定を下されたら、それで終わり。あとはベンチで応援団になるだけだ。チームを応援する。それが一番大事だからね。

 ――試合に出ない分、練習に力を入れる

 ロハス ああ。あの日はかなり長い時間、打撃練習をしていたよ。

 ――ちなみに大谷は登板日に2度本塁打。何らかのメッセージかも?

 ロハス (ニヤリと笑いながら)いや、単純にスイングの状態が良くなってきているんだと思う。シーズンというのはそういうものだからね。
状態が良くなれば、自然と結果もついてくるようになるよ。

(インタビュー・青池奈津子)