果たして妥結の道はあるのか。MLBオーナー側が提案したサラリーキャップ制に米メディアが批判を展開した。
MLBオーナー側は28日(日本時間29日)今オフの次期労使協定交渉を前に、2027~33年の期限を設定し年俸総額の上限を定めるサラリーキャップ制導入を提案。総年俸の上限を2億4530万ドル(約390億7600万円)に定める一方で、サラリーフロア(下限)を1億7120万ドル(約272億7000万円)とした。
米メディア「ファンサイデッド」は「MLBのサラリーキャップ案は、リーグ最悪のオーナーたちがまさに望んでいたものを与えるものだ」と猛批判。「野球界で最も資金力のないチームにとっては大きな勝利であり、実際に資金を投入しているチームにとっては悪夢となるだろう」との見解を示した。
続けて「MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏らは、これはすべてゲームのためであり、崩壊したシステムにバランスを取り戻そうとする試みだと主張するかもしれないが、実際には、少数のケチな(しかし超金持ちの)オーナーたちが、自分たちの要求が通るまで駄々をこねるだけの、人質事件に過ぎない」と看破した。
もちろんMLB選手会との交渉を前に高めの要求を示した可能性もある。ここから条件を下げていくことは十分に考えられる。
ドジャース(4億1800万ドル)、メッツ(3億8300万ドル)、ヤンキース(3億3500万ドル)などMLBの上位8球団は年俸総額の上限を超えている。またリーグ最低のマーリンズ(8100万ドル)など下位12球団は下限に達していないため、大きなロースター変更が必要となる。記事は「現実には、ここで真の勝者となるのは、これまでルールを守ろうとせず、その報いを受けようとしているリーグで最もケチなオーナーたちだけだ」と弱小球団救済案として切り捨てた。
すでに選手会側は反対の声明を発表。「億万長者のオーナーたちは、自分たちの利益や資産価値に上限を設けようとしているのではなく、選手の給与に上限を設けようとしている。これは寛大さや野球界の健全性を守ろうとする気持ちからくるものではない。過去、現在、そして未来の選手を犠牲にして、コストを抑え、利益を増やし、球団の価値を最大化しようとする策略だ」と真っ向から対立姿勢を見せている。












