大型連休の9連戦を前に、早くも虎ベンチに非常ベルが鳴っている。阪神は28日からヤクルト、巨人、中日との9連戦に臨む。26日の広島戦(甲子園)は1―0の零封勝利を収めたが、直前のDeNA戦(横浜)では2連敗。25日の広島戦(甲子園)初戦も5時間に迫るロングゲームの末、痛恨のドローに終わった。さらに近本光司外野手(31)が死球を受けて左手首を骨折し、離脱する緊急事態に見舞われた。難局を前にチームを率いる藤川球児監督(45)も一歩先を見据えた手を打ちながら、焦りにも似た危機感をにじませている。
26日の広島戦(甲子園)の試合前には、いまだ実戦登板を果たしていない2023年のドラフト1位右腕・下村海翔投手(24)を一軍練習に招集し、60球のブルペン投球をチェック。登板時期が迫っているわけではない中でも、若虎の状態を自らの目で確認した。
また27日の投手指名練習(甲子園)には小幡竜平内野手(25)、高寺望夢内野手(23)も参加。普段は姿を見せない和田、藤本、田中の各コーチも見守る中、内野ノックや投内連携で汗を流す異例の練習となった。
さらに28日のヤクルト戦(神宮)では、29日から一軍再登録が可能になるドラフト3位ルーキー・岡城快生外野手(22=筑波大)が合流する見込みだ。即登録できる状況ではない選手を前倒しで帯同させる動きにも、チーム事情の切迫感がにじむ。
一方でナインは冷静だ。森下翔太外野手(25)は「打線としても近本さんが抜けるだけで、だいぶ戦略的にも変わってくるのかなと思うので、そこも自分が引っ張れればなと思います」と言い切る。続けて「こうやって主力がケガでいなくなることもしょうがないことではある。そこでも勝てる強さはあると思う」と胸を張った。
もどかしい試合が続く中でのリードオフマン離脱と、相次ぐ異例の招集。いつもとは違う空気が漂う中でも、選手たちは浮き足立っていない。焦りにも似た危機感をどう手腕に変えるのか――。火の玉指揮官の真価が、早々と問われる局面となっている。














