ヤンキースが、開幕直後から投手王国の様相を強めている。
今季最初の6試合を終えた時点で、先発陣は計33回2/3を投げて防御率0・53。4勝0敗、35奪三振、6四球、自責点はわずか2という圧巻の数字。ア・リーグ東地区でも2日(日本時間3日)時点で単独首位を快走中だ。米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」電子版「ON SI」によれば、この0・53は防御率が公式記録となった1913年以降、両リーグを通じて「シーズン最初の6試合」における先発投手陣の最低値。まさに100年以上も破られなかった壁を、ヤンキースは開幕1週間であっさり越えてみせた格好だ。
その中心にいるのが、左腕マックス・フリード投手(32)と右腕キャム・シュリットラー投手(25)だ。フリードは2試合で13回1/3を投げて無失点。シュリットラーも2試合で11回2/3を無失点、さらに15奪三振で無四球と崩れる気配がない。ウィル・ウォーレン投手(26)、ライアン・ウェザーズ投手(26)も1試合ずつで防御率2・08と踏ん張り、4人ローテでも十分に回っている。
しかも、この快進撃はエースのゲリット・コール投手(35)を欠いた状態で生まれている。比較対象として挙げられたロイヤルズ先発陣の防御率1・62でさえ十分優秀だが、ヤンキースはそのさらに上を行った。まだシーズンは始まったばかりとはいえ、打線の破壊力より先に投手陣が歴史を塗り替えた事実は重い。
ブロンクスの春は、単なる好スタートでは済まない。名門が再び「投手で勝つチーム」として君臨し始めた――。そんな不気味ささえ漂わせている。












