勝ち続けている側が、まさかの「均衡論」を口にした。ドジャースは26日(日本時間27日)から29日(同30日)までの本拠地ダイヤモンドバックス3連戦をスイープし、連覇チームらしい勝負強さで開幕3連勝。そんな快進撃の最中、米老舗誌「スポーツ・イラストレイテッド」の電子版「ON SI」がクローズアップしたのは、グッゲンハイム・ベースボールの実質的トップで球団オーナーを務めるマーク・リチャード・ウォルター氏(65)の〝仰天発言〟だった。
圧倒的な資金力と戦力で他球団をのみ込み、球界の「悪役」として見られている当事者が、あえて「公平性」や「均衡」に踏み込んだ意味は重い。勝者の余裕なのか、それとも批判の矛先をかわすための先制的なメッセージなのか――。発言の原典は、地元有力紙「ロサンゼルス・タイムズ」のビル・シェイキン記者による報道だ。
ウォルター氏は「お金があれば勝てる。でも、いつも勝てるわけじゃない。ある程度の均衡が必要だ」との趣旨を語り、MLB全体の競争力バランスにまで踏み込んだ。ワールドシリーズ2連覇中で、しかも今季も3連覇候補の大本命に挙げられ、その余りの強さとやっかみから昨今は「ヒール」扱いまでされている常勝軍団のオーナーから飛び出しただけに、波紋が広がるのも当然だろう。
もちろん、これを額面通りの〝良識発言〟として受け取るのは早計かもしれない。ドジャースは繰り延べ払いなどを駆使しつつも、なお現状の為替レートベースで約3億2200万ドル(約483億円)の高額年俸を抱える。一方で同基準ではメッツが約3億5700万ドル(約536億円)で上回るとされ、ウォルター氏の言葉には「自分たちだけが悪者ではない」というけん制球の響きもある。
2026年12月1日午後11時59分(米国東部時間)の労使協定失効を見据え、サラリーキャップ導入論が再燃する中だけに余裕の裏返しか、それとも逆の見方をすれば「悪役」らしい先制パンチとも受け止められる。いずれにせよ開幕3連勝の裏で、ドジャースは早くもグラウンド外でも主役になっている。












