第98回選抜高等学校野球大会の第2日第2試合(20日)で神村学園(鹿児島)は昨春王者の横浜(神奈川)に2―0で完封勝ち。先発・龍頭汰樹投手(3年)が128球の力投でチームを勝利に導いた。

 2点リードの9回には2安打と死球を与えて二死満塁の大ピンチを背負った。それでも最後は8番・林田(3年)から渾身のスライダーで空振り三振を奪い、雄たけびをあげながら拳を握ったエース右腕。「絶対に負けたくないという気持ちがあったので最後まで投げ切れたと思いますし、いいボールを投げられたと思います」と振り返った。

 序盤の援護も大きかった。3回の攻撃では〝高校GIG3〟の一角を担う横浜のエース右腕・織田翔希投手(3年)から2番・田中(3年)の適時打、4番・川崎の右犠飛で2点を奪取。エンジン全開となった龍頭は、5回から8回まで強力横浜打線を無安打に封じ「(織田に)投げ勝ってチームを勝たせようという気持ちがありましたし。チームメートが打ってくれたのでいいボールが投げられました」と笑顔を見せた。

 小田大介監督(43)は龍頭について「こっちにきてから弱気になっていて全然ダメだったし、正直どうしようか悩んだ」と本音をポロリ。それでも全幅の信頼を置くエースに初戦のマウンドを任せた。

 そんな右腕に対し、指揮官はあえて厳しい言葉をかけ続けてきたという。「味方のミスがあっても『ダメだよ。あそこで踏ん張るのがエースだよ』と声をかけて練習試合からやってきた。それが生きてくれたのかなと思ってます」。

 苦しい場面でも踏ん張った背番号1が、昨年王者撃破の立役者となった。