第98回選抜高校野球大会第1日第2試合が19日に甲子園で行われ、中京大中京(愛知)は阿南光(徳島)を3―1で下し、2回戦進出を決めた。
先発した安藤歩叶投手(3年)は8回途中まで投げ、6安打4四球を許しながらも1失点に抑える粘投を披露した。端正なマスクでも注目を集める右腕は、聖地のマウンドでもひときわ大きな存在感を放った。「マウンドからの景色もすごくきれいで、やっとここに来たなという気持ちでした。チームとして一戦必勝でやっていたので、まず1つ勝てたのがうれしいです」とさわやかな笑顔で振り返った。
その快投の背景には、同校OBで侍ジャパンに2大会連続選出された高橋宏斗投手(23=中日)の存在もあった。高橋が1月に母校を訪れた際には「(昨秋の)神宮大会見てたよ」と声をかけられたという。「自分からしたらテレビの中の人なので。神宮では結果を残せなかったんですけど、見てもらえたのはすごくうれしいです」と、はにかんだ。
もともと憧れの存在だっただけに、安藤は高橋の投球映像や日頃のルーティンにも目を向け、自身の調整に取り入れてきた。コンディショニングへの意識を高める中で、アップ前に体の状態を確かめるメニューとしてブリッジや逆立ちも実践するようになったという。
この日の初戦当日も、そのルーティンを継続した。「今日もやりました。ブリッジをやると、背中の硬さがすごくわかりやすいですし。毎日同じことをやっているので、それでどこが硬いかっていうのを判断して投球に臨みました」とうなずいた。
憧れの先輩の背中を追い、自分なりの調整法を磨いてきた右腕が、聖地の初戦で結果を出した。中京大中京の背番号1は、確かな準備に裏打ちされた投球で、春の甲子園に鮮やかな第一歩を刻んだ。












