フィギュアスケート界で〝ジャンプ軽視〟の採点傾向が強まっていることに対して、ロシアメディアが警鐘を鳴らした。

 ミラノ・コルティナ五輪では女子のアリサ・リュウや、ペアの〝りくりゅう〟こと三浦璃来(24)、木原龍一(33=木下グループ)組が卓越した演技力を披露して金メダルを獲得した。

 こうした現状を踏まえて、ロシアメディア「スポーツ」は高難度ジャンプよりも表現力や芸術性が重視される採点の潮流が、今後さらに加速するとして警戒を強めている。

「関係者筋によると、ISU(国際スケート連盟)は厳格な技術制限を設けた上で、芸術性の向上を目指す方針を採っているという。プログラムを技術系と芸術系に分ける可能性、落下を伴う要素の評価低下、ジャンプ回数の削減などは、複雑な技を重視する選手たちにとって大きな打撃となるだろう」と指摘。特にロシア勢は高難度ジャンプで高得点をたたき出すのが十八番だっただけに、こうした採点の傾向には批判的だ。

「『複数の4回転ジャンプ』といったシ烈な争いは過去のものとなるだろう。華麗な演技を目指し、滑走技術を磨くスケーターが有利になるはずだ」と前置きした上で、こう危惧する。

「これがフィギュアスケートにとって有益かどうかは議論の余地がある。次々とリスクを冒そうとしない選手たちを見て、どれだけの視聴者が放送を消してしまうだろうか? 実際、視聴者は必ずそうするだろう。なぜなら、転倒は要素の得点を下げるだけでなく、マイナスにまでしてしまうからだ」。選手たちが競技性のあるジャンプに挑戦しなくなることで、フィギュアスケートが競技として退屈なものとなり、ファン離れを招くと主張した。

「たとえ計画が実行されたとしても、ロシアのフィギュアスケーターたちは新たな現実にすぐに適応するだろう」とジャンプ軽視の流れが加速してもロシアの選手は適応すると強調するが、今後の採点はどのような形になるのか注目の的となりそうだ。