「打席のレジェンド」はベンチでも別格なのか――。米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」傘下のスポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」が、第6回WBCで優勝候補のドミニカ共和国を率いるアルバート・プホルス監督(46)の手腕と、その先にあるMLB監督就任の可能性を大きく報じ、球界内外で反響を広げている。

 2022年シーズンを最後に現役を引退してから、まだ4年足らず。それでも703本塁打を積み上げた大打者の存在感は色あせない。今大会でプホルス監督は、フアン・ソト外野手(27=メッツ)らスター選手が並ぶタレント集団を束ねながら、ベンチでは冷静沈着にふるまい、試合後も自らを誇示せず「主役は選手」という姿勢を貫いている。その落ち着きと求心力が、勝ち進むドミニカ共和国の強さを支える土台になっているというわけだ。

 記事では、今大会でニカラグアを率いた指揮官であり、MLBで歴代8位の通算2183勝を挙げた名将のダスティ・ベイカー監督(76)が「今すぐにでも監督を務めるべきだ」と絶賛したと伝えられている。さらにプエルトリコのヤディエル・モリーナ監督(43)、タイガースのAJ・ヒンチ監督(51)らも、プホルス監督について野球知識の深さ、選手からの尊敬、そしてチームをまとめる力を高く評価した。

 実際、プホルス監督は今オフにエンゼルス、パドレス、オリオールズの監督候補にも挙がったとされ、MLB側が本気で「次の椅子」を検討している現実も浮かび上がる。

 24年にドミニカ共和国のウインターリーグで「レオネス・デル・エスコヒード」の監督としてチームを優勝へ導いた実績に加え、MLBトップクラスの若き大砲ジュニオール・カミネロ内野手(22=レイズ)を育てた指導力も見逃せない。伝説の強打者は、いまや名将候補としても嘱望される存在となった。

 WBCでベスト8入りを果たし、13年大会以来2度目の優勝を目指すドミニカ共和国の快進撃は、プホルスの「MLB監督就任Xデー」をもはや夢物語ではない段階まで引き寄せている。