F1の今季開幕戦オーストラリア・グランプリ(GP)で、アストンマーティンのエイドリアン・ニューウェイ代表が会見で行ったホンダ批判が波紋を広げている。

 ホンダが本格復帰したアストンマーティンは開幕戦からトラブル続きで、フェルナンド・アロンソはリタイア、ランス・ストロールは61年ぶりとなる15周遅れで記録的な最下位となるなど、チームの危機的状況が露呈した。

 混迷を極める中で、GP中の会見でニューウェイ代表がコンビを組むホンダを禁断の批判。ホンダのスタッフは以前に本格参戦していた際の経験者の多くが離れたという内情を暴露した上で「F1初心者ばかりで、以前の経験を持っていなかった」と斬り捨てた。

 ニューウェイ代表の発言は物議を醸しており、今後のチーム運営でも大きな影響が出るとの見方も出ている。英モータースポーツ専門メディア「モーターサイクルスポーツ」は「ニューウェイの大胆な批判が、オーストラリアGPでのアストンマーティンとホンダのパートナーシップに混乱を引き起こした。衝撃的な事実が明らかになり、アストンマーティンのF1における苦境が露呈した。ファンや評論家たちはチームの将来に不安を募らせている」と指摘した。

 同メディアは今回の批判騒動を振り返りながら「チームの技術面での巨匠であり代表でもあるニューウェイは、メディアに訴えかけ、ホンダとの脆弱なパートナーシップを危うくする可能性のある不満を表明した。エンジン交渉におけるホンダのF1部門に関する明確なコミュニケーションの欠如について、ニューウェイは率直に語ったが、これは両社の協力関係に破滅をもたらす可能性がある。公の場での批判を嫌うことで知られるホンダは、ニューウェイの発言に激怒しているとみられる」と危惧する。

 この騒動については、あえて内部批判を公の場で行ったニューウェイ代表に非があると指摘。「ニューウェイは2つの役割を担う中で、技術的な現実と政治的な複雑さのバランスを取りながら、慎重に物事を進めなければならない。特にエンジンの振動がバッテリーの性能に影響を与えることなど、懸念を表明する権利は十分にあるが、公の場での発言は不信感を生むリスクがある」とチームに不協和音を生み、それを外部に発信することで増幅させてしまうと警鐘を鳴らす。

 そして「リスクは大きい。ニューウェイはレッドブル時代にルノーをためらうことなく批判した過去があり、彼が歴史を繰り返しているのではないかという疑問を抱かせる。もし非難が始まれば、有害な責任追及の駆け引きに発展し、協力の可能性は損なわれる可能性がある。双方が窮地に立たされる可能性もあるため、アストンマーティンとホンダの連合にとって、回復への道はますます険しくなりそうだ」と今後を危惧した。

 ニューウェイ代表の不用意な発言は〝アストンマーティン・ホンダ〟にどのような結果をもたらすのか。